八百万の神 千と千尋。 千と千尋の神隠し〜油屋と八百万の神と湯女〜

千と千尋の神隠しのエレベーターの妖怪は神様だった?白い大根の正体と名前について

八百万の神 千と千尋

Contents• 千と千尋の神隠しはどれだけヒットしたのか まずは千と千尋の神隠しがどれほどのヒットだったのか。 今一度確認してみようと思います。 まず、最近の大ヒット映画である「ボヘミアン・ラプソディ」の興行収入は現時点で100億円程度。 これでも大ヒットなのだが、千と千尋の神隠しはこの三倍の興行収入を得ています。 さらに海外でも大きなヒットを打ち出し、約330億円の興行収入を得ることに成功に至りました。 そして金額的な面だけではなく、印象にも残る映画だということも証明されているんです。 アメリカのサイトが選んだ「21世紀のアニメーション映画ベスト50」では第一位。 BBCが出した「21世紀の偉大な映画100選」では第四位を獲得。 世界でも非常に高く、世界的なヒットを納めた作品であることが分かりますよね! では、そのヒットの秘訣を3つを話していきます。 ストーリーが観客の心を掴んだ ストーリー 何より『千と千尋の神隠し』のストーリーや世界観が良かったことは大ヒットには欠かせない条件。。 簡単にストーリーを説明すると、以下の通り。 精霊の世界に迷い込んでしまった千尋たち家族。 そこでの悪行により、豚に姿を変えられてしまった両親。 その両親を取り戻す中で、成長していく彼女とその友愛を描いたファンタジー。 多くのキャラクターと接するうえで心を成長させていく彼女を見ているのが非常に楽しかったですよね。 それに加え、主人公の千尋が普通の女の子だったという点もこのストーリーにおいて重要だったのかもしれません。 登場するキャラクターはほとんどが精霊で、何かしらの魔法?のようなものを使えます。 その中で、普通の女の子が努力し、周りを変え、自分を変えていくストーリーがヒットの要因になっているのではないかと考えられます。 涙があふれる感動の映画ではないですが、人々の心に訴える何かがあったのでしょう。 世界観 そして『千と千尋の神隠し』は八百万の神の国の日本ならではの世界観で、日本人の心には懐かしさや安らぎを、外国人の心には新鮮さと新しい発見を与えてくれました。 『千と千尋の神隠し』が感動大作ではないのに大ヒットした理由として、 「千尋が迷い込んだ 精霊の世界を観客も一緒に楽しめた」という点も非常に大きいでしょう。 両親が豚になってしまった屋台の数々。 壮大な「油屋」の建物やその作り。 この映像を見た瞬間に、千尋と同じように私たちも精霊の世界に入り込んでしまったんです。 さらに、一種の恐怖を感じるシーンも多く、異世界にいる怖さも世界観を強める要因となっています。 そして、この世界観の強さこそが、映画を観終わったのにその世界について知りたくなったり、その世界の謎を解明したくなったりするんです。 『千と千尋の神隠し』の考察が多さがこの理由の現実味を増していると思います。 以上のように、国籍も年齢も関係なく、多くの人々の心を掴むストーリーや世界観が『千と千尋の神隠し』大ヒットの要因となっているでしょう。 魅力が多いキャラクターと千尋の成長 『千と千尋の神隠し』のストーリーの大筋で最も重要なのが「千尋の成長」。 それに大きく関与しているのが魅力的な登場キャラクターです。 千尋の成長に一番関与しているのは「カオナシ」でしょう。 カオナシはそんな存在が千尋という友達のためなら、悪事でもやってしまう。 それを拒否されると怒り狂い、暴れだすという理性を持たない存在。 化け物のような存在が「友達も家族もいない、そして名前も無い」油屋にいる千尋と似たような境遇にあるということ。 引っ越しをしてふさぎ込んでしまった精霊の世界に迷い込む前の千尋の内面のようです。 千尋にとって最も近いキャラクターといってもいいでしょう。 そんな弱い自分の投影であるカオナシに対して、千尋はどんなに危険な存在であろうとも逃げ出さず、突き放さず、優しく守ってあげます。 これにより、自らの弱さを許し、克服することで千尋の成長を描いています。 このように、魅力的なキャラクターに接することで千尋自身の成長し、引っ越しに落胆する前の自分を取り戻す姿が胸を打つのです。 人を通じて成長していくというメッセージが強く籠められていますよね。 商業的な広告・タイミングがよかったから 最後に挙げるのが、公開のタイミングについてです。 『千と千尋の神隠し』の前作には、ヒット作「もののけ姫」が公開されました。 それにより、元々多かったジブリファンが急増。 数にすると、1,400万人以上の新規ジブリファンを大幅に増やすことに成功しました。 このようにジブリファンを多く獲得した後の作品だったことが、大ヒットの要因の1つと考えられます。 次に挙げられるのが宣伝の量。 『千と千尋の神隠し』の宣伝では、これまで行っていなかったコンビニとのタイアップで本格的なキャンペーンを展開し、32万枚の前売り券を売り上げることに成功。 さらに地方の小さな町にまでジブリの宣伝チームが訪れたり、広く大きな宣伝を行った事が大ヒットに繋がりました。 このように前作の「もののけ姫」よりも宣伝の量を倍にしたことも要因の1つでしょう。 さらに、シネコンなど大規模な映画館が増えてきて、気軽に映画を観に行ける環境になったことも要因に挙げられると思います。 以上のように、公開のタイミング良く、広告の方法・量が多かったため大ヒットしました。 最後に 大ヒットした作品は『千と千尋の神隠し』にも「君の名は。 」などいろいろな作品があります。 そして、大ヒットした理由は作品が良かったからという理由もありますが、それ以外にも多くの要因が重なって大ヒットに繋がっている事が多いんです。 作品を楽しむことは映画の醍醐味ですが、ヒットの理由や作品の背景やテーマを深く知ることでその映画がもっと楽しくなりますし、その作品へのリスペクトにもなるでしょう。 自分が好きな作品について様々な方向から調べてみてもきっと楽しいですよ。

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【千と千尋の神隠し】オクサレ様のモデルや正体は?名シーンを紹介

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今年の3月14日に公開されたアンデルセンの「雪の女王」をモチーフとしたディズニーアニメ は、7月16日現在の興行収入が249億円と国内歴代第3位となるメガヒット作品となっており、第2位の「タイタニック」(1997)の272億円も射程に捉えているが、今回はそのさらに上を行く304億円の歴代最高興行収入を記録した「千と千尋の神隠し」について述べていく。 興行的な成功だけでなく、世界三大映画祭の一つであるベルリン国際映画祭でアニメーション映画としては初となる最高賞の金熊賞を受賞するなど芸術的にも高く評価されている。 そして、数多く登場する食べ物絡みのシーンについてもファンの間でさまざまな解釈がなされるなど奥の深い作品である。 その食にまつわるシーンをたどりながら、物語を振り返ってみよう。 豚になった料理と豚にならない薬 千尋の両親が食べて豚に変えられた中華料理風の料理 映画の冒頭、千尋の父の運転する車は引越し先の町に向かう途中で地蔵や祠の点在する森の中に迷い込み、赤い建物の前の車止めに行く手を阻まれる。 千尋の静止を振り切って父母は建物のトンネルをくぐって行き、彼女も仕方なくそれについて行く。 トンネルの向こう側には草原が広がっていて、その先にある建物はバブル期に作られたテーマパークの廃墟のようにも見える。 何やらうまそうなにおいに誘われて先に進むと、そこには食堂街があり、店先には北京ダック、豚の角煮、春巻、フカヒレやクラゲのように見える中華風の料理が並んでいた。 子供そっちのけで料理を貪り食う両親の異常な様子から、すでにここが現実の世界ではない感覚が伝わってくるのだが、案の状、テーマパークに見えた場所のメインの建物は日本古来の信仰で万物に宿るとされる八百万(やおよろず)の神を接待する湯屋(油屋)で、料理は神々に饗するために用意されたものだった。 両親はそれに手を出した報いとして油屋の主人の魔女・湯婆婆(ゆばーば)によって豚の姿に変えられてしまう。 千尋も身体が消えかかるという窮地に陥るが、それを救ったのは湯婆婆の弟子で龍の化身・ハクであった。 彼はこの世界のものを食べないと消えてしまう、これを食べても豚にはならないからと言って千尋に赤い丸薬を飲ませる。 そしてこの世界では仕事を持たないと動物に変えられてしまうので、6本の腕と2本の足を持つ釜焚き担当の男・釜爺と湯婆婆に働きたいと頼むよう教えるのだった。 イモリの黒焼きと大根の神様とおにぎり 本作では大根の神様として描かれた「おしら様」 千尋は地下にあるボイラー室の釜爺のところに行くが、そこではすでに小さな妖怪ススワタリたちがたくさん働いていて、彼女の居場所はなかった。 しかし根は優しい性格の釜爺は千尋のためにまかない飯(釜爺には天丼、ススワタリには金平糖)を運んできた湯女のリンに、湯婆婆のところに連れていくように頼んでくれた。 このとき釜爺がリンを買収するために渡したのがイモリの黒焼きである。 これは一種の精力剤であり、油屋のきつい労働に従事する者たち全員の好物であった。 かくして千尋はリンの手引きで最上階にある湯婆婆の洋館までエレベーターで昇っていくのだが、その手助けをした神様が「おしら様」である。 おしら様は東北地方などで信仰されていて岩手県の遠野などでは馬の神様として知られているが、本作では大根を擬人化したトトロに似たずんぐりむっくりした姿で描かれている。 湯婆婆の脅しに負けずに雇用契約を取り付けた千尋だったが、名前を奪われ「千」という新しい名前で湯女として働くことになる。 翌朝、豚に姿を変えた両親のいる豚舎にハクと共に行った帰り、ハクが彼女に差し出したのが千尋が元気になるようまじないをかけて作ったというおにぎりである。 前日からの修羅場で何ものどを通らなかったひもじさと心細さが、ひとの温かい心に触れたことで涙腺が一挙に決壊し、彼女は大粒の涙をこぼしながらおにぎりを頬張る。 そしてハクは彼女に本当の名前を忘れると元の世界に帰れなくなるから必ず覚えているようにと言い聞かせるのだった。 河の神の苦団子 千(千尋)が河の神にもらった苦団子 その夜、ふたりの珍客が油屋を訪れる。 ひとりは「腐れ神」というヘドロの塊のような姿をした凄まじい悪臭を放つ神で、千に世話役が言い付けられる。 もうひとりは「カオナシ」という、仮面を被り半透明の黒い身体を持った神でもなく妖怪でもない謎の存在。 彼は油屋にかかる橋で千を見つけて以来ストーカーのように執拗に彼女につきまとう。 千はカオナシがくれた札を使って薬湯を出し腐れ神の汚れを流そうとするが、その身体には棘のようなものが刺さっていた。 他の者たちの力も借りて引き抜くと、自転車から釣り道具までさまざまなゴミが体内から大量に出てくる。 実は腐れ神の正体は河の神で、人間が捨てたゴミが原因でこのような姿になってしまったのである。 河の神は元の姿に戻してくれたお礼に千に緑色をした団子を渡し立ち去っていく。 この苦団子は物語の後半で、暴走するカオナシが飲み込んだ油屋の従業員たちを吐き出させたり、湯婆婆の双子の姉の銭婆(ぜにーば)から魔女の契約印を盗んだことで死の呪いをかけられたハクの体内から毒虫を追い払ったりと、浄化の象徴として大きな役割を果たすことになる。 グロテスクを越えて がもてはやされている中、今改めてこの作品を観てみると、清潔な優等生的な内容の「アナ雪」と比べ、ジブリアニメ特有の可愛いキャラクターデザインや久石譲の叙情的な音楽にカモフラージュされてはいるものの、グロテスクなシーンが多いことに驚かされる。 これは (1984)や (1997)といった他の宮崎作品にも共通する特徴である。 そのような描写は子供が鑑賞する映画にはそぐわないと思われるかも知れないが、グリム童話などの例を引くまでもなく、おとぎ話とはそもそも残酷な要素を含むものであり、子供たちはそこから禁忌や教訓を学んできたという側面がある。 現代はともすればそうした過激な描写から子供を遠ざける過保護な風潮があることを、本作では坊を甘やかす湯婆婆のエピソードなどで皮肉っているようにも見える。 こぼれ話 この映画の影の主役ともいえるカオナシのモデルは、スタジオジブリ所属のアニメーターで、現在公開中の最新作で監督を務めている米林宏昌とのことである(参考文献:シネマトゥディ )。 85) スタッフ 原作・脚色・監督:宮崎駿 映像演出:奥井敦 製作総指揮:徳間康快 製作:松下武義、氏家齊一郎、成田豊、星野康二、植村伴次郎、相原宏徳 プロデューサー:鈴木敏夫 プロデューサー補:石井朋彦 作画監督:安藤雅司、高坂希太郎、賀川愛 デジタル作画監督:片アマ満則 デジタル撮影:藪田順二、高橋わたる、田村淳 美術監督:武重洋二 美術監督補佐:吉田昇 音楽:久石譲 音楽プロデューサー:大川正義 主題歌:木村弓: 「いつも何度でも」 録音演出:林和弘 録音:東京テレビセンター 整音:井上秀司 効果:伊藤道廣、野口透 編集:瀬山武司 製作担当:奥田誠治、福山亮一 制作担当:高橋望 デジタル作画:泉津井陽一、軽部優、佐藤美樹、山田裕城、刀根有史 色彩設計:保田道世 色指定補佐:山田和子 キャスト(声の出演) 荻野千尋:柊瑠美 ハク:入野自由 湯婆婆、銭婆:夏木マリ 釜爺:菅原文太 お父さん:内藤剛志 お母さん:沢口靖子 父役:上條恒彦 兄役:小野武彦 青蛙:我修院達也 坊:神木隆之介 (参考文献:KINENOTE) 映画ウォッチャー 埼玉県出身。 第5回・第7回・第8回の計3回、キネマ旬報社主催の映画検定1級試験に合格。 第5回・第6回の田辺・弁慶映画祭の映画検定審査員も務めた。

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「千と千尋の神隠し」に見るギリシャ神話とファンタジーの世界!

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Contents• 油屋に神々が集まる理由とは?神様たちはお疲れが溜まっている!? 「千と千尋の神隠し」は、不思議の国に迷い込んでしまった少女・千尋の成長物語です。 千尋は不思議の国で、湯屋の「油屋」で働くことになります。 油屋は、湯婆婆という女主人が経営する、八百万の神々の疲れを癒す場所でした。 神様たちは、人々の心が荒み、環境が悪化するのに伴い、お疲れが溜まります。 その疲れを癒すために集うのが油屋でした。 神々が湯屋に疲れを癒しに来るという設定は、長野県南部の遠山郷などで、毎年12月に行われる「霜月祭」が発想のヒントになっているそうです。 油屋で騒動を起こしたカオナシは、神様ではありません。 油屋の庭でウロウロしていたところを、千尋が見かねて声をかけたために上り込んだのです。 千尋の気を引こうと偽の金を出しますが、千尋に見向きもされず、暴走を始めます。 ちなみに、「カオナシ」は隠語で、「湯屋で遊ぶ資格がない」という意味を表すと言われています。 油屋にやって来た神様の名前一覧 1. オシラ様 東北地方には同じ名前の神様が信仰されていますが、「千と千尋の神隠し」のオシラ様は大根の神様とのことです。 ふくよかな白い巨体に赤いふんどしを締めています。 湯婆婆のところに向かうリンたちと一緒にエレベーターに乗ろうとしますが、巨体のためにリンに同乗を断られます。 その後、千尋とエレベーターに乗り合わせ、湯婆婆のところまで連れて行きます。 千尋がオクサレ様の汚れを取り除いてお礼に砂金とニガダンゴを貰った時は、舞を舞って千尋を褒めそやしました。 春日様 春日大社のお面をつけ、宮司のような身なりをしている神様です。 春日大社で行われる神事でも、同じお面を使うことがあるようです。 油屋へはいつも船に乗って集団でやって来ます。 スポンサーリンク 3. 牛鬼 牛鬼は牛の頭と鬼の身体を持つ恐ろしい妖怪とされていますが、「千と千尋の神隠し」に登場する牛鬼は可愛らしい風貌です。 子供の鬼のような寸胴の体型で、牛の顔に鹿の角を生やしています。 丸く飛び出た目はどこか憎めない表情で、「千と千尋の神隠し」の中の好きなキャラランキングなどのアンケートで5位に入ったほどです。 オオトリ様 卵のまま生まれてこなかったヒヨコたちや、ニワトリになることが出来なかったヒヨコたちが神様となったものです。 油屋に来るときは、大勢で連れ立ってやって来て、一緒にお風呂に入ります。 おなま様 秋田名物のなまはげにあたります。 なまはげと同じく藁の衣装を身にまとい、鬼のような風貌で、「千と千尋の神隠し」に登場する神様たちの中では、よく知られた姿で描かれた神様です。 オクサレ様 河の神様で、全身がヘドロのようなもので覆われ、身体からは鼻をつく悪臭を放っています。 あまりの悪臭に油屋の従業員たちは辟易していましたが、千尋が背中の突起を引っ張ると、身体から大量のゴミや廃棄物が出てきました。 ぬめりが取れると、木彫りの面のような姿で豪快に笑い、大量の砂金を出して、千尋にはニガダンゴを授けました。 スポンサーリンク.

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