アリババと40人の盗賊。 アリババと四十人の盗賊(1944)

アリババと40匹の盗賊

アリババと40人の盗賊

中国の電子商取引最大手。 1999年に元英語教師のジャック・マー 馬雲 が浙江省のアパートの一室で創業した。 収益の大半は、広告収入と出店料・決済手数料である。 2005年には米Yahoo! と業務提携し、08年にはソフトバンクの出資で日本法人も設立。 金融危機を契機に、国際オンラインサービスに一層力を入れ、14年9月にはニューヨーク証券取引所 に上場した。 上場日の終値をもとにした株式時価総額は約2310億ドル 約25兆円 で、IT企業としては、アップル、グーグル、マイクロソフトに次いで世界4位、アマゾンやフェイスブックを上回る。 企業統治は経営者の支配権が強いパートナーシップ制で、ジャック・マー会長や創業メンバーを中心としたパートナー 現在28名 が取締役の過半数を指名できる。 また、中国企業・IT企業には珍しく経営幹部の約3割を女性が占めている。 創業者で会長のジャック・マーは大学受験に2度落ち、起業にも多くの失敗を重ねたアンチエリート。 特権階級の既得権に挑み中国一の大富豪になったこと、また奇抜なファッションやメディア受けするパフォーマンスから、中国では「時代の風雲児」「カリスマ経営者」としてある若者たちのロールモデルとなっている。 大迫秀樹 フリー編集者/2014年 出典 株 朝日新聞出版発行「知恵蔵」 知恵蔵について の解説 中国の大手情報技術グループAlibaba Group()が運営するeコマースサイトの名称。 Alibaba Groupの本社は浙江 せっこう 省杭州 こうしゅう 市にある。 当初は企業どうしの電子商取引へのサポートを中心に事業を展開したが、2003年に一般消費者向けの電子商取引サイト「淘宝網 タオバオワン 」を開設、2005年に電子マネーサービス支付宝(アリペイ)を導入したことで人気を博し、たちまち中国最大のインターネット通販業者に成長した。 支付宝は、消費者が支払う代金をアリババが一時的に預かり、商品が無事に届いてから業者に支払われるシステムで、詐欺事件や不良品トラブルを未然に防ぐことができるため、利用者から好評を得た。 2007年11月に香港証券取引所、2014年9月にはアメリカのニューヨーク証券取引所に上場した。 株式の時価総額は約2300億ドルに達し、創業者の馬雲は中国一の富豪となった。 ソフトバンクの孫正義 そんまさよし はアリババ創業直後に2000万ドルを投資し、アメリカでの上場でソフトバンクは8兆円近い含み益を得た。 [矢板明夫] 出典 小学館 日本大百科全書 ニッポニカ 日本大百科全書 ニッポニカ について.

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アラビアンナイト、アリババと40人の盗賊・アラジンと魔法のランプ:CD/DVD/楽譜/台本〜ミュージカル、オペレッタ、朗読、紙芝居【京都・市原栄光堂】

アリババと40人の盗賊

兄は、カシム、弟はアリババという 名前でした。 ふたりはびんぼうでしたが、兄さんのカシムは、市場にりっぱな店をもっている女 の人とけっこんしたので、ゆうふくになりました。 アリババは、びんぼうでしたが、生まれつき 正直で、はたらきものでしたので、少しずつお金をためて、今では、おくさんと三人の子どもと 三とうのロバをもち、おさないころにひきとられて、むすめのようにそだてられたかしこいおて つだいのマルジャーナがいました。 ある日のことです。 アリババは、まだ、だれも入っていない森へ、長男とアルジャーナをつれ て、木を切りにいきました。 すると、とつぜん、とうぞくのしゅうだんがやってきて、大きな岩 の前に立ちました。 アリババは、むすことマルジャーナと三とうのロバをしげみにかくし、自分 は高い木にのぼってそのようすをうかがっていました。 とうぞくのしゅうだんは、じゅもんをとなえて、岩をあけて、中に入って行きました。 しばら くして、とうぞくたちは出てきて、かしらがじゅもんをとなえて門をしめて、また、遠くへ出か けていきました。 アリババは木から下りてきて、じゅもんをとなえて門をあけて三人で中へ入って行きました。 アリババは、金かをふくろに入れて、ろばにつんで家に帰ってきました。 家に帰って、おくさん と二人の子どもにじじょうを話すと、三人はおどろきました。 そして、おくさんは、どれだけの 金かがあるか知りたくて、カシムの家にますをかりに行きました。 よくばりなカシムのおくさん は、ますのそこにあぶらをつけてわたし、ますをかえしたときに、金かのあることが知られてし まいました。 カシムはアリババに聞いたとおりに、じゅもんをとなえて門をあけましたが あんまりむちゅうでよろこびすぎて、門をしめるじゅもんをわすれてしまいました。 そうこうし ているうちに、とうぞくのしゅうだんが帰ってきて。 三人はつかまってしまって、八とうのロバ はにげて行ってしまいました。 家では、カシムのおくさんが、三人が帰って来ないので、しんぱいになって、アリババのとこ ろにやってきました。 次の日、アリババはマルジャーナをつれて、森にでかけて、カシムたちを たすけました。 どろぼうはカシムをつかま えて、はくじょうさせました。 どうぼうから話を聞いたとうぞくのかしらは、あぶらうりにばけ て、どろぼうたちをつぼにいれて、ロバではこび、アリババをいっせいにおそうけいかくをたて ました。 アリバハの家についたとうぞくのかしらは、アリババの家にとまらせてもらいました。 けいかくを見やぶったマルジャーナは、つぼにねむりぐすりを入れてどろぼうたちをねむらせて しまいました。 そして、とうぞくのかしらにごちそうをして、つるぎのまいをひろうしました。 とうぞくのかしらがうっとりしているしゅんかんをみはからって、まいこ全員で、とうぞくのか しらをつかまえてしまいました。 とうぞくのかしらをつかまえたといううわさを聞いて、町の人があつまりました。 アリババの 長男とマルジャーナがけっこんすることなり、みんなでしゅくふくしました。 そして、アリババ とカシムのかぞくは、いつまでも、しあわせにくらしましたと。 [第一場面] むかしむかしのそのむかし、ペルシャのくに、中央に、ア リババの家とカシムの家がならんでいる。 カシムの家はお 金もちでりっぱ家。 アリババの家はみすぼらしい。 *「アリババのうた」 アラビアンナイト アラビアンナイト アラビアンナイト アラビアンナイト ほしのまたたく アラビアの とおいむかしのものがたり アラビアンナイト アラビアンナイト ほしのかずあるものがたり かがやくなかのそのひとつ アリハバと四十人のとうぞくのペルシャのくにのものがたり 歌がはじまったら、まくがあく。 かたりて1、2、3、4、5は、歌にあわせて、アラビア ふうのダンスをする。 かたりては、ぶたい下手にならぶ。 かたりて1 むかし むかしの そのむかし。 かたりて2 おくには ペルシャの ものがたり。 かたりて3 ある町に アリババと カシムという きょうだいが すんでいました。 かたりて4 アリババは まずしいけれど はたらきもの。 かたりて5 きこりの しごとを していました。 かたりて1 いっぽう 兄の カシムは かたりて2 市場で りっぱな お店を 出していました。 かたりて3 カシムは お金もちに なったので かたりて4 よくばりで いじわるに なりました。 かたりて5 さあさあ アリババと 四十人の とうぞくの お話の はじまりはじまり。 かたりては、下手にさがる。 上手のカシムの家では、おくさんがお金を数えている。 カ シムは、ターバンをまいて、ぬのにまいたものをもってで かけようとしている。 子どもたちは少し大きくて、カシム について、市場の店にでかけるしたくをしている。 カシムのおくさん きょうもしっかりかせいでくださいね。 カシム お金はいくらあっても ありすぎるということはないからね カシムの子ども1 ぼくも、お父さんのしょうばいのしかたをまなん で。 カシムの子ども2 もっとお金をためるんだ。 カシムのおくさん それじゃ きょうもかせいでおいで。 カシム・子ども二人 それじゃ、でかけてきます。 いっぽう、下手のアリババの家では、森へでかけるしたく をしている。 アリババ きょうは、少しとおくの森のおくへ行くから、マルジャー ナと長男にてつだってもらえないかな。 マルジャーナ はい、おてつだいいたしますとも。 アリババの子ども1 ぼくもはたらける年ごろになつたから、ついて いきます。 アリババのおくさん べんとうをもって、気をつけてくださいよ。 アリババ それじゃ、子どもたちもおかあさんのおてつだいができる かな。 アリババの子ども2 わたしは、おかあさんのおてつだい。 アリババの子ども3 ぼくは、ロバのこやのおそうじだ。 アリババのおくさん・子ども二人 いってらっしゃい。 気をつけ てね。 アリババ・マルジャーナ・子ども1 いってきまあす。 アリババ・マルジャーナ・子ども1、下手に下がってなか まくのおくでは、岩のセッ まくしまる。 下手よりロバ三とうをつれて出てきて、ロバ トをよういしておく。 少し に木をしぐさをする。 暗くして、効果音で、中央 アリババ だいぶ、森のおくに入ってきたね。 でしぶさをするまで、間を マルジャーナ とてもよい木があるましたね、 もたせる。 アリババの子ども1 ぼくも、こんなよいところがあるなんて初めて 分かったよ。 ロバ1 ごしゅじんさま、だいぶたまりましたので ロバ2 出かけられますよ。 ロバ3 ちょっと、まってください。 遠くの方から何か物音が聞こえ てきますよ。 ロバ1 そうそう、馬の足音のような。 ロバ2 だんだん近づいてきますよ。 馬のひづめの効果音、だんだん大きくなって アリババ ほんとうだ。 三人とロバ三とう、上手の方を見る。 マルジャーナ これは、たいへんだ。 アリババの子ども1 みつかったらたいへんだ。 アリババ そうだ。 みんな、そこの木のしげみにかくれなさい。 わたしは、この木にのぼって、上から見ているから。 三人とロバ三とう、下手に下がる。 中まくがあき、岩のかべがあらわれる。 どろぼうたち、上手から、けんをふりかざしながら、上手 から出てくる。 どろぼうたちぜんいん(「げげげのきたろう」のふしで) ど、ど、どろぼうだ。 こわいぞ こわいぞ ちかよるな どろぼうの おとおりだい やまでも かわでも ひょっと ひとまたぎ ど、ど、どろぼうだ それそれ ゆけゆけ ヤッホーホーのホー どろぼう1 なんだ かんだと 聞かれたら どろぼう2 こたえて あげるが よのなさけ どろぼう3 せかいの たからを もらうため どろぼう4 せかいの きんかを ぬすむため どろぼう5 あいと しんじつの あくをつらぬく どろぼう6 ラブリー チャーミーな どろぼうは どろぼう7 四十人の とうぞくだ! どろぼうたち オー どろぼう8 ペルシャを かけぬける おいらには どろぼう9 どうくつに おたからが どろぼう十 いっぱい あるんだぜ どろぼうたち オー(みんなでかっこよく ポーズをとって) どろぼう十一 さあ、きょうも がっぽりと どろぼう十二 ぬすんできた 金かや どろぼう十三 ほうせき・おたからを どろぼう十四 どっさり よいしょと もってきた どろぼうたち、「よいしょ」と、ふくろをおろす。 どろぼう十五 さあ、おかしら やってくだせえ。 どろぼう十六 さあ、はやく、 かしら よーし きた。 (かしら、門の前に出て、ポーズをとる。 どろぼうたち間をあける。 ) ひらけーごま! すると、大きな音がして、岩が われる。 岩のわれる音、大きく効果音 かしら よーし! にもつを いれろ! どろぼうたち おう! 「よっこらしょ。 どっこいしょ。 」と、みんなで言いなが ら、大きなふくろをかついで 岩のなかに入る。 どろぼうたち、ふくろをあけて、金かやほうせきをあける かっこうをする。 どろぼうたち、かしらを先頭に出てくる。 かしら、中央に 立つ。 どろぼうたち、間をあける。 かしら とじよ! ごま! 大きな音がして、岩が われる。 岩のしまる音、大きく効果音 かしら ようし! これでよし。 どろぼうたち からのふくろをもって かしら つぎの町へ 行って また ひとしごとだ。 どろぼうたち おう! 「きたろのかえうた」を歌いながら、上手に出ていく。 アリババ、木から下りてくる。 あと二人と三とうのロバ が木のしげみから、そっと出てくる。 アリババ たいへんなことを見てしまった。 マルジャーナ かしらが「ひらけーごま!」と言ったら。 アリババの子ども1 岩がひらいて 金かやほうせきを どっさりと しまいこんだ。 ロバ1 ごしゅじんさま わたしたちも見てました。 ロバ2 わたしは おどろきました。 ロバ3 わたしも あぜんとしました。 アリババ わしがじゅもんをとなえてもあくだろうか。 マルジャーナ ものはためしです。 アリババの子ども1 お父さん、やってみてはどうでしょう。 ロバたち ごしゅじんさま、どうぞ じゅもんをいってみては。 アリババ あくかな。 ためしに言ってみるか。 アリババ、岩の前に立って 大きな声で。 アリババ ひらけーごま! 大きな音がして、岩がわれる。 岩のわれる音、大きく効果音 アリババたち(おどろきの声で) わあ! すごい。 ロバたち、岩の前でまっていて、三人が岩の中に入っていく。 三人は、なかで、金かをふくろに入れるしぐさをする。 かたり、下手に出てくる。 語り手にスポットをあてる。 かたりて1 すごいぞ すごいぞ 岩の中 かたりて2 きんかに ほうせき かたらもの かたりて3 ピカピカ キラキラ まぶしいぞ かたりて4 みんな どろぼうが ぬすんだもの かたりて5 これは 神さまの おぼしめし かたりて1 まずしい 木こりの くらしを かたりて2 楽にさせようとの おめぐみに ちがいないと かたりて3 アリババ マルジャーナ 長男で かたりて4 金かを ふくろに つめこんで かたりて5 よいしょ よいしょと はこびだす アリババ マルジャーナ 長男 出てくる。 あたりを見回 す。 スポット、中央をてらす。 語り手、下手に下りる。 アリババ とうぞくたちがわすれものがあったと帰ってきたら、たい へんだ アリババの子ども1 ぼくが こないか見ているよ。 マルジャーナ 早く ロバにつみこんで まきがつんであるように まきを少しのせて 帰りましょう。 ロバ1 ごしゅじんさま 今まで まじめに はたらいた ロバ2 くろうが ここで むくわれる。 ロバ3 早く わたしたちのせなかに つんでください。 長男、だれも来ないのをたしかめて、三人で、ロバに金かをつめ こむ。 アリババ おっと、あとかたづけを わすれずに。 岩をしめるじゅも んをかけよう。 「とじよー ごま!」 これでいいね。 かたりて、下手に出てくる。 三人と三とうのロバは、上手にさっていく。 スポット 三人にあてる。 中まくがしまり、アリババとカシムの家の場面になる。 かたりて1 こうして、アリババたちは 金かをもって かたりて2 帰り道 まきにかくした 金かのふくろ かたりて3 だれにも 知られず かたりて4 三人の ひみつに しておく 森のこと かたりて5 ぶじに おうちに つきました。 三人と三とうのロバは 家につく。 上手から出てくる。 アリババ ただいま。 アリババのおくさんと二人の子どもが出てくる。 アリババのおくさん・二人の子ども おかえりなさい。 アリババと長男、にもつを下ろす。 二人の子どもも手伝う マルジャーナ、おくさんのところに来て、耳もとで話す。 マルジャーナ おくさん、だんなさまが、すばらしいことをなさいま した。 早く家の中に ふくろを入れて、戸をしめてください。 みんなは、ふくろを家の中にしまい、おくさんは戸をしめ る。 アリババ おまえ、おどろいてはいけないよ。 森のおくの 岩の中に とうぞくの ためた金かがいっぱい あったんだ。 アリババの子ども1 ぼくたちは、神さまのおぐみとしてもってきた マルジャーナ これは、大切なたからとして、とっておきましょう。 アリババのおくさん、びっくりして、ふくろの中をのぞく。 子どもちもふくろの中を見る。 アリババのおくさん これはたいへん どれだけ あるんでしょう。 アリババの子ども2 すごい。 お金がいっぱいある。 アリババの子ども3 わぁい。 大金ものだ。 アリババのおくさんは、何でもきちんとしないといけない せいかくだから、少し考えて。 アリババのおくさん 数を数えるのはたいへんだから、せめて、ます ではかってみましょう。 マルジャーナ うちには、ますなんかありませんよ。 アリババのおくさん そうだわ。 カシム兄さんのところでかりてきま しょう。 アリババの家族は、顔を見合わせながらよろこび合う。 舞 台は暗くなる。 場面転換の効果音を流す。 [第二場面] 語り手、下手に出てくる。 照明は語り手を照らす。 かたりて1 アリババのおくさんは、となりのカシムの家に かたりて2 金かを数えるために、ますをかりにいきました、。 かたりて3 よくばりなカシムのおくさんは、ふしぎに思って かたりて1 これは、なにかあるにちがいないと、 かたりて2 ますのそこに油をつけて、アリババのおくさんにわたし ました。 かたりて3 それとは知らず、アリババのおくさんは、その日のうち に金かを数え、 かたりて1 ますをカシムのおくさんにかえしました。 かたりて2 お店から帰ってきたカシムとカシムのおくさんは、 かたりて3 ますのそこを見て、びっくり。 金かがあることが分かっ てしまいました。 場面は、アリババの家。 上手から、カシムとカシムのおく アリババの家には、アリバ さんが出てくる。 戸をがらりとあけて、家に入ってくる。 バとおくさん、マルジャー アリババの家族は、とつぜんのことでびっくりする。 ナがいる。 カシム ふん、おまえはおれたちにかくしていたんだな。 アリババ なんのことです。 お兄さん。 カシムのおくさん 人前じゃ、びんぼうなふりをして。 カシム かげで、こっそりと、ますで金かを数えているとはな。 アリババのおくさん えっ、なんのことですか。 カシムのおくさん それじゃ、これはなんですか。 ますのそこについていた金かをアリババに見せる。 アリバ バの家族は、顔を見合わせ、こまった顔をする。 カシム さあ、正直に言うんだ。 三人は、少しこまって、 アルジャーナ じつは、森のおくに、とうぞくのかくれががあって、 アリババ 岩のおくに 金かやほうせきが いっぱいあったんです。 アリババのおくさん それで、うちの人が ロバにつんで はこんで 来たんです。 カシム そうか、それで、岩の中にはどうやって入るんだ。 アルジャーナ それはぁ。 カシムのおくさん 言わないと、あんたたちがぬすっとのなかまだと おやくにんにうったえてしまいますよ。 アリババは、こまった顔で、 アリババ あけるときは、「ひらけーごま!」 しめるときは、「と じよーごま」と言うんです。 カシム そうか、分かった。 そう言って、二人はふりかえりもせず、出ていってしまう。 場面は暗くなり、下手に語り手が出てくる。 照明は語り手を照らす。 かたりて1 カシムとそのおくさんは 町一番のよくばりです。 かたりて2 やっぱり どっさり 金かがほしくなり、 かたりて3 二人の子どもと かたりて1 八とうのロバをひきつれ、やってきた。 かたりて2 あのどろぼうの 岩の前。 かたりて3 やっぱり カシムは、やってきた。 カシムと二人の子どもと八とうのロバが上手から出てくる。 カシム ここだ。 ここだ。 カシムの子ども1 ここにちがいない。 カシムの子ども2 この中に、 カシム どっさり 金かが入っている。 カシムの子ども1 父さん、早く岩をあけてくださいよ。 カシムの子ども2 そうそう、早くあけてください。 カシム そうそう、えーと…。 「ひらけーごま」 カシムの子ども1 ひゃあ、あいた あいた カシムの子ども2 さあ、はやく、はやく。 カシム 中に入って、たんまり もちだそう。 三人は、あわてて、岩の中に入る。 そして、岩がしまる。 外では、ロバたちがまっている。 ロバ1 まあ、うちのごしゅじんったら、 ロバ2 ほんとに よくばりで。 ロバ3 いじわるで、 ロバ4 わたしたちを こきつかい。 ロバ5 お金のことには 目がなくて。 ロバ6 それに、子どもたちも、そっくりで。 ロバ7 こんな森のおくまで わざわざと。 ロバ8 帰りは うんとおもい 金かをせかわされるとは。 すると、遠くから、馬の足音が聞こえてくる。 馬の足音の効果音 ロバ1 おや、なにか聞こえますよ。 ロバ2 あれは、馬の足音。 ロバ3 だんだん ちかづいてきますよ。 ロバ4 ひっとしたら、 ロバ5 あれは、とうぞくが ロバ6 帰ってくるのかもしれないぞ。 ロバ7 きっと、そうだ。 ロバ8 これは、たいへん、はやいとこ、にげましょう。 ロバたちは、にげていってしまう。 岩の中で、マイクの声で、 カシム いっぱい 金かがはこべたぞ。 カシムの子ども1 おもいおもい。 早く ロバにつまなくては。 カシムの子ども2 お父さん、岩をあけてくださいよ。 カシム そうだ。 えーと、なんて言うんだったんだろう。 ううむ。 思 い出せない。 こまった。 カシムの子ども1 おもいおもい。 早く ロバにつまなくては。 カシムの子ども2 お父さん、岩をあけてくださいよ。 カシム そうだ。 えーと、なんて言うんだったんだろう。 ううむ。 思 い出せない。 こまった。 とうぞくたち、上手から出てくる。 かしら きょうもたんまり たからをぬすんできたよ。 どろぼう1 そうですね。 おいわいのしゅくえんをあげましょう。 どろぼう2 そうですよ。 お休みなしですからね。 どろぼう3 こんやはゆっくり 休みましょう。 かしら そうだな。 みんな よくはたらいてくれたからな。 どろぼう4 おや、かしら。 岩の中から 何やら声がしますよ。 かしら うん、(みんな耳をすます) 中から、マイクの声で、 カシム わーあ、どうしよう。 岩をあけるじゅもんが分からない。 カシムの子ども1 お父さん、しっかりしてよ。 カシムの子ども2 とうぞくが来たらつかまっちゃうよ。 それを聞いて、 どろぼう5 中に、だれかいるみたいですよ。 どろぼう6 そんなばかな。 どろぼう7 ほんとうに、聞こえますよ。 中から、三人の泣き声がする。 カシム・カシムの子ども1・カシムの子ども2 え〜ん、え〜ん、たす けてよ。 どろぼう8 かしら、岩をあけてみましょうよ。 かしら そうだな。 みんな、さがって、 どろぼうたち、下がる。 かしら 「ひらけーごま!」 岩が開く。 三人、どっと、出てくる。 とうぞく、集まる。 三人、とうぞくを見て、びっくりして、こしをぬかす。 どろぼう9 おれたちのたからをぬすもうとしたな。 どろぼう十 それっ、つかまえろ。 カシム ひゃあ、おっ、おたすけを! どろぼう十一 だめだ。 ゆるすわれけには いかん。 どろぼえうたち、三人をなわでしばる。 どろぼう十二 やい、どろぼうめ! どろぼう十三 そういえば、おれたちもどろぼうだけど、(頭をかく どろぼう十四 どろぼうのものを どろぼうするなんて。 どろぼう1 とんでもないやつだ。 かしら こいつを中に入れてしばりつけておけ。 とうぞくたち、三人をつれて、岩の中に入る。 岩がしまる。 舞台は暗くなり、下手にかたりてが出てくる。 かたりて1 よくばりなカシムと子どもたちは、 かたりて2 とうとう、とうぞくにつかまってしまいました。 かたりて3 カシムの家では、おくさんが かたりて1 なかなか帰って来ない三人をしんぱいして。 かたりて2 アリババのところへ泣きついてきました。 かたりて3 そして、聞いたアリババは、次の日に、 かたりて1 マルジャーナと長男をつれて、森のおくのとうぞくのか くれがに来ました。 かたりて2 さいわい、とうぞくたちは、また、どろぼうに出かけた あとでした。 ふたたび、岩の前、三人が下手からやってくる。 アリババ どうやら、とうぞくたちは、でかけているようだね。 マルジャーナ でも、だれかのこっているんかも知れませんから、ど ろぼうの馬がいないか、さがしてみましょう。 アリババの子ども1 ぼくは、こっちの方を見てみます。 三人は、あたりを見回してもどってくる。 マルジャーナ どうやら、だれもいないようですよ。 アリババ それでは、岩をあけてみよう。 「ひらけーごま」 岩があき、三人は岩の中に入り、三人をつけてくる。 アリババ お兄さん、だいしょうぶでしたか。 アリババの子ども1 みんな、ぶじてよかった。 カシム え〜ん。 アリババ、わるかった。 ゆるしておくれ。 アリババ そんなことより、ぶじでよかった。 マルジャーナ 子どもさんたちも、ぶじでよかったね。 カシムの子ども1・2 ほんとうにありがとう。 しくしく。 アリババの子ども1 ロパたちは、森ににげていってしまったようだ ね。 マルジャーナ さあ、とうぞくたちが帰ってくるといけないから、早 く帰りましょう。 アリババ そうそう、岩をしめなくては、「とじよーごま」 六人は、下手にさがる。 [第三場面] 語り手、下手に出てくる。 かたりて1 こうして、カリムと二人の子どもは、ぶじ、家に帰るこ とができました。 かたりて2 おどろいたのは、どろぼうから帰って来たとうぞくたち かたりて3 つかまえた三人がいないのに、おどろきました。 かたりて4 ほかにも この ひみつの かくれがを 知っている ものがおる。 かたりて1 そう思ったかしらは、 かたりて2 どろぼうの一人をつかわして、カシムを見つけ かたりて3 アリババのことを はくじょさせました。 かたりて4 そして、このことをしゃべったら、 かたりて1 いのちはない。 だまっておれば、 かたりて2 おまえだけ、たすけてやる。 かたりて3 と、カシムをおどしました。 かたりて4 さあ、たいへん。 語り手は下手に下がる。 森のおくのとうぞくのかくれが、かしらがどろぼうたちを 照明は、舞台を照らす。 集めて話す。 かしら カシムを助けたのは、アリババというやつだ。 どろぼう1 そうです。 あっしが、カシムから聞き出したところ、 かしら どうも、こいつらは、かしこいらしいから、けいかくをたて る。 いいか、よく聞け。 どろぼう1 かしらと あっしら、かんぶでそうだんしたんだ。 どろぼう2 まず、四十この大きな つぼをよういしろ。 どろぼう3 つぼの一つに あぶらを入れろ。 どろぼう4 あとの三十九こには、おまえたちが入るんだ。 どろぼう5 いいか、顔をだすんじゃ、ねえぞ。 かしら そういうことだ、おまえら、分かったか。 しくじったら、し ょうちしないぞ。 、ろぼう6 分かりました。 どろぼう7 ぜったい顔を出しません・ どろぼう8 よくも、だましやがって。 どろぼう9 金かをぬすみやがって。 どろぼう十 にっくき、どろぼう。 どろぼう十一 あっ、おれたちもどろぼうだ。 どろぼう十二 それにしても、にっくきアリバハ。 どろぼう十三 かしら、出ていくときは? かしら こいつ(どろぼう1)にあいずをする。 そしたら、いっせい に出てこい。 いいな。 どろぼうたち おう! どろぼうたち、上手にさがる。 語り手出てくる。 かたりて1 こうして、つぼの中に、 かたりて2 手下たちをかくしたかしらは、 かたりて3 あぶらうりに、みなりをかえて、 かたりて4 らばをつけて、アリババの家にむかいました。 場面は、アリババの家、かしらが出てくる。 アリババの家のまわりにつぼがならべてある。 あぶらうり(じつは、とうぞくのかしら) やどがなくて、こまって います。 一ばんだけ、どうかとめてください。 アリババ いいとも、一ばんぐらい。 アリババ おうい、おきゃくとさまが一ばん、おとまりになるから、 おもかえしてやりなさい。 アリババのおくさん どうぞ、お入りください。 マルジャーナ さっそく、食事のよういをしますので。 かしら どうも、ごていねに。 アリババ、かしら、子ども2・3、中央にすわって、しょ くじをまつ。 おくさん、こども1、食事をはこんでくる。 マルジャーナは、あぶらうりの顔を見て、とうぞくの顔を よく見てきずく。 マルジャーナ(一人びと) どうも、あやしいと思ったら、とうぞく のかしらだわ。 そして、このつぼには、どろぼうが入っているら しいわ。 マルジャーナは、子ども1をよんで、 マルジャーナ まわりの家から、8人の女の人をよんできておくれ。 アリババの子ども1 はい、わかりました。 子ども1、女の人をよびにいく。 (一人びと) そうだわ、どろぼうたちは、みんな、ね むりぐすりでねむらせてしまおう。 マルジャーナ、ほそいくだで、一つ一つ、ねむりぐすりを 入れる。 マルジャーナは、どろぼうたちがねむりこむのを確かめる。 マルジャーナは、ごちそうをはこんでいる。 おくさんや子 ども2・3に耳うちし、かしらをつかまえるけいかくを話 す。 その間、アリババは、あぶら売り(かしら)と楽しそ うに話したり、酒をのんだりしている。 アリババの子ども1 お姉さん、女の人をつれてきました。 マルジャーナは、女の人八人に、耳うちし、マルジャーナ とおどりこは、おどりのよういをする。 アリババのおくさん おきゃくさま、ただいまから、のおどりこのま いをおみせします。 ゆっくりごらんください。 おどりこ1 おきゃくさま、いらっしゃいませ。 おどりこ2 あまり、おもてなしはできませんが、 おどりこ3 こんなにきたないところですが、 おどりこ4 あまりひろいところではありませんが、 おどりこ5 ごちそうをめしあがりながら、 おどりこ6 ゆっくりと、わたしたちのおどりを おどりこ7 ごらんくださいまし。 おどりこ8 ペルシャのいわいのおどりをおどります。 マルジャーナとおどりこは、「けんのまい」をおどりはじ 曲にあわせて、「けんのまい」をおどる。 アリババ おきゃくさま、いかがでしょう。 子ども2 おじさん、たびのおつかれがとれましたか。 子ども3 ごちそうを もっと めしあがってください。 アリババのおくさん おさけももっと、おのみください。 見とれたあぶらうりは、うっとりして見ている。 おどりことマルシャーナは、すきを見て、いっせいにおそ いかかる。 アリババ、おしらをなわでしばりつける。 かしら おぬしら はかったな。 アリババ とうぞくのおかしら、しょうたいは ばれております。 マルジャーナ 子分たちは、みんな、つぼの中で、ねむっています。 子どもたち とうぞくのおしらをつかまえたぞぉ。 とうぞくのかしらは、子ども1は下手につれられていく。 舞台のつぼはかたづけられて、暗くなり、語り手が下手に出 てくる。 かたりて1 アリババは、かしこいマルジャーナのきてんで。 かたりて2 はたらきもののアリババは、かみさまのおめぐみで かたりて3 とうぞくの金かをもらいうけ かたりて4 町のまずしい人に分けあたえました。 かたりて1 アリババの長男とマルジャーナは、 かたりて2 きょう、この日に、めでたく けっこんすることになり ました。 かたりて3 きょうは、二人のけっこんしき かたりて4 カシムの家族もまねかれて、町の人もおおぜい おはし かけました。 語り手は、下手にさがり、舞台は、にぎやかにおどりの 輪ができる。 カシム アリババ きみのおかげで いのちをたすけられ、 カシムのおくさん いじわるな わたしたちも ゆるしてくれて、 カシムの子ども1 とうぞくのかしらに はくじょうしたことも ゆ るしてくれた。 カシムの子ども2 けっこんしきにも しょうたいしてくれて カシムの家族ぜんいん どうもありがとう。 アリババ もう、みんな、すぎたこと。 アリババのおくさん これからも、なかよくしていきましょう。 町の人も 二人をしゅくふくして、 場面は、みんな、楽しく歌い おどりながら 幕がとじる。 終わり.

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アリババと40人の盗賊【みんなの声・レビュー】

アリババと40人の盗賊

投稿希望は、メールをお送りください。 兄のカシムはたいそうお金持ちで、弟のアリババは貧乏 びんぼう な木こりです。 ある日、アリババがを連れて森へ行くと、たくさんの馬の足音が聞こえてきました。 見ると馬に乗った男たちが、近づいてきます。 おそろしい顔をしている。 きっと、悪い奴らにちがいない アリババはロバを連れて、あわてて物かげにかくれました。 そっと数えると、男たちは四十人います。 やがて親分 おやぶん が、岩の前に立って言いました。 「ひらけ、ゴマ!」 すると大きな岩が、スーと開いたのです。 男たちはほら穴の中に入ると、持っていた荷物を置いてまた出てきました。 「とじろ、ゴマ!」 親分がさけぶと、岩はスーと閉じました。 男たちは馬に乗ると、走り去って行きました。 「これはすごい、魔法 まほう の呪文 じゅもん で岩が動くんだ」 アリババは、さっそくまねをしてみました。 「ひらけ、ゴマ!」 さっきと同じ様に、岩がスーと開きました。 ほら穴に入ったアリババは、目を見張りました。 「これはすごい! 宝の山だ! そうか、ここは盗賊 とうぞく たちの宝のかくし場所なんだ」 アリババは金貨 きんか をロバにつむと、急いで家に帰りました。 その夜、アリババはカシムの家に、マスを借りに行きました。 貧乏人が、何をはかるのだろう? そう思ったカシムは、マスのすみっこに、こっそりとのりをぬっておきました。 そしてアリババから返ってきたマスには、のりにくっついた金貨が一枚はりついていたのです。 カシムは、すぐにアリババの家に行きました。 「おい、この金貨をどこで手に入れたんだ! 言わないと、役人に言いつけるぞ!」 仕方なくアリババは、宝のありかを教えました。 これは良い事を聞いた。 よし、その宝を一人じめにしてやろう カシムはロバを引いて岩山へ出かけて行くと、教えられた通りに、 「ひらけ、ゴマ!」 と、言いました。 スーと開いた岩の中に入って行くと、そこには目がくらみそうなほどの宝が山づみにされています。 「そうだ、岩のとびらを閉じてから、ゆっくりと袋につめ込むとしよう」 カシムが岩の前で、 「とじろ、ゴマ!」 と、言うと、岩はスーと閉じました。 「よしよし、思うぞんぶん、宝をつめこむぞ」 カシムは夢中で、宝を袋につめ込みました。 ところが大変な事に、外に出ようと岩の前に立ったのですが、出るためのおまじないを忘れてしまったのです。 「ひらけ、マメ。 ・・・ひらけ、ムギ。 ・・・ひらけ、トウモロコシ。 ・・・ひらけ、カボチャ」 オロオロしているうちに、盗賊たちが戻って来てしまいました。 「こそ泥め、盗賊から泥棒するとは、とんでもないやつだ!」 カシムは怒った盗賊たちに、殺されてしまいました。 おしまい よく似たお話しが、グリム童話にもあります。

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