肺炎 球菌 ワクチン 副作用 死亡。 迷ったら接種したい肺炎球菌ワクチン

肺炎球菌ワクチンの副作用を知ろう!予防接種していけないのはどんな人?

肺炎 球菌 ワクチン 副作用 死亡

この記事の目次• 肺炎球菌感染症 肺炎球菌感染症とは、肺炎球菌という細菌に感染して炎症などが起こる感染症です。 「感染」とは、普段、菌のいないところに細菌やウィルスが入り込み、棲みついて増殖することです。 感染したからといって、すぐに病気になるわけではありません。 感染した人の体力・体調・持病・免疫力などによって、何も症状が出ない場合もあります。 感染したために、何らかの病状が生じることを「感染症」といいます。 [肺炎球菌とは?] 医療現場では「肺炎球菌」と呼ばれますが、「肺炎連鎖 レンサ 球菌」ともいいます。 肺炎など呼吸器系感染症の原因菌であるため、「肺炎球菌」といいます。 日本人がかかる肺炎の最大の起因菌です。 グラム陽性の双球菌です。 菌体表面に莢膜という、粘液上の多糖類の分泌物を蓄積しています。 莢膜は、白血球などの食細胞から菌体を護っています。 また、莢膜には免疫反応を引き起こす抗原性があります。 肺炎球菌は現在90種類以上あるとされています。 局所的な感染症として、気管支炎・肺炎・中耳炎・鼻腔炎・副鼻腔炎を引き起こします。 血液中に侵入して増殖し、全身性 侵襲性 感染症を引き起こします。 菌血症 敗血症 ・髄膜炎・菌血症の合併症としての臓器や器官の感染症などの起因菌となります。 強毒菌ですが、乳幼児の鼻や咽頭に常在しています。 乳幼児の咳やクシャミによって、肺炎球菌が飛び散ります 飛沫感染。 [肺炎球菌の感染経路] 成人で肺炎球菌を持っている人は、一部の人に限られます。 ほとんどの成人が有していません。 乳幼児の鼻や喉に常在するので、乳幼児の咳やクシャミによって、肺炎球菌が飛び散ります。 肺炎球菌の感染者の咳やクシャミから、飛沫感染します。 強毒性の菌ですが、抵抗力のある健康な成人ならば、感染しても発症しないですみます。 しかし、糖尿病などの持病のある人や免疫不全の人、加齢により免疫力が低下している高齢者は、感染症を発することが多くなります。 乳幼児と接触する機会の多い成人・高齢者は、感染症を起こしやすいという説もあります。 [重篤な肺炎球菌感染症] 肺炎球菌感染症で恐ろしいのは、肺炎・細菌性髄膜炎・播種性血管内凝固です。 細菌性髄膜炎 「細菌性髄膜炎」は、悩や髄膜に肺炎球菌が感染して起きます。 肺炎球菌の全身性感染症としては、最も重篤なものです。 発熱・頭痛・嘔吐・意識障害・痙攣 けいれん などの症状が生じます。 「劇症型細菌性髄膜炎」の場合は、病状の進行が速く、発症して24時間以内に死亡することがあります。 播種血管内凝固 菌血症の合併症です。 「菌血症」とは、肺炎球菌 その他細菌類 が血液中に侵入して増殖し、血液から肺炎球菌が検出される状態のことです。 血管内に微小血栓ができます。 その微小血栓が、あちこちの臓器に塞栓症状を引き起こし、やがて、いろいろな臓器の機能が働かなくなります 多臓器不全。 肺炎 肺炎の病原体は、細菌・ウィルス・マイコプラズマ・クラミジア・真菌・寄生虫などですが、最も原因となりやすいのが細菌です。 普通に社会生活を営んでいる人が発症する肺炎を「市中肺炎 在宅肺炎 」といいます。 市中肺炎の26. 肺炎は、日本人の原因別死亡率の第3位です。 今まで、4位だったのですが、3位の脳血管疾患と入れ替わりました。 それも、肺炎球菌を原因菌とする肺炎が最も多いといいます。 そのため、高齢者の肺炎球菌による肺炎の予防が重要視されるようになりました。 2014 平成26 年10月から、65歳以上の高齢者を対象に、肺炎球菌ワクチンの定期予防接種が始まりました。 肺炎球菌による肺炎の症状 風邪症状に引き続いて肺炎が起こることが多いようです。 発熱・悪寒・頭痛・咳・痰という5大症状が生じます。 痰は、粘着性の膿痰が出て、やがて、特有の赤錆 あかさび 色の痰が出るようになります。 全身症状として、全身の倦怠感 だるさ と食欲不振があります。 胸痛・呼吸困難などの呼吸器症状が現れます。 定期予防接種 「定期接種」とは、「予防接種法」に基づき、地方自治体が実施する予防接種のことです。 肺炎球菌による肺炎の最も有効な予防法は、肺炎球菌ワクチンの予防接種です。 そのため、地方自治体で、定期接種を行うようになりました。 肺炎球菌ワクチンの定期接種対象者は、その年度に65・70・75・80・85・90・95・100歳の誕生日を迎える人で、1度も肺炎球菌ワクチンを接種したことのない人です。 平成30年度までは、接種対象年齢は65歳以上5年毎になっていますが、平成31年度からは、その年度に65歳である人を対象とします。 定期接種の対象となるのは、1回だけです。 対象者には、公的補助金が出ます。 定期予防接種でなくても、随時、予防のワクチン接種を受けることができますが、全額自費です。 任意接種の場合は、公的補助金もなく、健康保険も適用されません。 肺炎球菌ワクチンとは? 肺炎球菌を起因菌とする肺炎を予防するのが、「肺炎球菌ワクチン」です。 ただし、このワクチンは、ウィルス性肺炎やマイコプラズマ菌など他の細菌を原因菌とする肺炎の予防にはなりません。 肺炎球菌ワクチンには、2種類あります。 [23価不活性ワクチン] 23価不活性ワクチンは、肺炎球菌莢膜血清型ポリサッカライドを含む肺炎球菌ワクチンです。 成人用の肺炎球菌ワクチンで、「ニューモバックスNP」といいます。 定期予防接種では、23価不活性ワクチン ニューモバックスNP を接種します。 不活性ワクチンですから、予防接種ポリオの生ワクチンのように1回の接種で終生免疫を得ることはできません。 有効期間は5年程度です。 有効期間を過ぎると、再接種の必要が生じることがあります。 しかし、再接種の場合は、副作用が起きやすくなります。 二年以内に再接種すると、副作用が強くなります。 接種間隔については、医療機関でよく相談する必要があります。 [プレベナー13] 乳幼児にも高齢者にも有効ですが、小児用ワクチンとして接種されることが多くなります。 23価不活性ワクチンでは小児に免疫をつけにくいので、2010年から、小児用として、7価肺炎球菌結合型ワクチン、プレベナーが接種されるようになりました。 大人用にはニューモバックスNP、小児用はプレベナーというわけです。 2013年には13価肺炎球菌結合型ワクチン、プレベナー13と改良されました。 予防効果も、ニューモバックスNPよりも高いという報告もあります。 接種費用は高額でしたが、2013年の予防接種法の改正により、接種対象者を生後2ヶ月から6歳未満の小児として、プレベナー13を無償で接種できます。 2歳以上であれば、ニューモバックスNPを接種してもかまいません。 プレベナー13は、高齢者用としても有効性が高いのですが、任意接種ですから、補助金や健康保険の適用はありません。 接種費用は全額自己負担となります。 [肺炎球菌ワクチンを接種する必要のある人] 厚生労働省では、65歳以上の高齢者に肺炎球菌ワクチンの予防接種を勧め、定期接種を行うように指導しています。 高齢者の他にも、肺炎球菌ワクチンを接種することを勧めたい人がいます。 全く無防備な免疫状態になります。 乳幼児は肺炎球菌に感染すると、全身性 侵襲性 感染症を発しやすくなります。 ヒト免疫不全ウイルスによるHIV感染者や、先天性の免疫不全症候群の患者は、肺炎球菌感染症を発症しやすくなります。 治療のために、免疫抑制剤や副腎皮質ホルモン ステロイド 剤を投与されている患者さんは、免疫力が低下して、肺炎球菌感染症を発症しやすくなります。 脾臓は免疫機能を担っているので、摘出すると、免疫力が低下します。 糖尿病や慢性的な腎臓病や心臓病などが持病の人は、肺炎球菌感染症を発症しやすくなります。 [インフルエンザワクチンとの同時接種] 高齢者や小児によくあることですが、インフルエンザを発症した後に肺炎球菌に感染して肺炎を起こし、重症化します。 そのため、高齢者や小児には、インフルエンザの予防接種と肺炎球菌感染症の予防接種をするように勧めています。 予防接種をしても、すぐに免疫ができるわけではありません。 免疫ができるまでに、通常3週間程度要します。 ですから、インフルエンザと肺炎球菌のワクチンを別々に接種すると、両方の予防効果が出るまでに、時間がかかってしまいます。 インフルエンザと肺炎球菌のワクチンを同時接種する方が効率的です。 同時に予防接種しても、別々に接種しても、予防効果は全く同じです。 むしろ、インフルエンザと肺炎球菌ワクチンの同時接種の方が、有効的という報告もあります。 高齢の慢性肺疾患患者に同時接種すると、入院率・死亡率ともに低下したそうです。 肺炎球菌ワクチンの副作用 副反応 ワクチンの予防接種によって起きる病的な状態は、ワクチンにたいする反応なので、「副反応」といいます。 「副作用」と同じです。 どのように優れた薬剤でも、副作用が全くないことはありません。 肺炎球菌ワクチンと、同時接種を勧められるインフルエンザワクチン Hibワクチン は、副作用が強く、死亡例が報告されているともいいます。 ただ、副作用は、だれでも同じではありません。 年齢や体力、持病の有無、花粉症などのアレルギー症の有無などで、副作用の強さが異なります。 [だれにでも起きやすい副作用 副反応 ] 肺炎球菌ワクチンの接種方法は、注射です。 肺炎球菌ワクチンを注射した時に、訴えることが多い副作用は、次の通りです。 重症化することは、めったにありません。 注射した部位が赤く腫れます。 注射した部位に疼痛やかゆみを生じます。 普通は4日程度でなくなります。 頭痛や腋窩痛が生じ、37. 発熱は2日程度で平熱に戻ります。 3日以上発熱や頭痛、腋窩痛が続くようなら、予報接種した医療機関に相談する必要があります。 初回接種で発熱しても、次回には発熱しないこともあります。 しかし、肺炎球菌ワクチンは、再接種する時の方が、副作用が強くなりますから、要注意です。 副作用は、ワクチン接種後30分くらいで発症することがあるので、医療機関でしばらく休み、様子を見てから、帰ることをオススメします。 注射した部位の腫れや痛みが1ヶ月以上続くことがあります。 1週間経っても腫れや疼痛がなくならなければ、ワクチン接種した医療機関か、かかりつけの医者に相談する方が無難です。 [重篤な副作用 副反応 ] 重篤な副作用が起きると、死に至る可能性もあります。 しかし、現在、日本では、「肺炎球菌ワクチンの副作用により死亡した」という症例は、まだ確認されていません。 以下の副作用が起きた時は、すぐに病院に行きます。 医師に、肺炎球菌ワクチンを接種したこと・接種した医療機関を伝えます。 もちろん、予防接種した医療機関に行ってもかまいません。 しかし、症状が重篤の場合は、適切な治療の必要があるので、救急外来のある総合病院か大学病院をオススメします。 アナフィラキシー・アナフィラキシー様症状 紅斑ができたり、顔面が紅潮したりします。 全身が赤くなることもあります。 かゆくなります 掻痒感。 口腔内や咽頭・喉頭、顔面に浮腫 むくみ ができます。 口の中に違和感があります。 血管内浮腫ができることもあります。 熱感・吐き気・嘔吐・不快感・めまい・発汗が生じます。 呼吸困難になり、ヒューヒューという喘鳴 ぜんめい が聞こえます。 血小板減少 出血しやすくなります。 手足に赤い点 点状出血 ができたり、鼻血や歯茎からの出血が起きたりします。 知覚異常 感覚異常が起きます。 皮膚の感覚、つまり触覚・温度感覚・痛覚・深部感覚などが異常になります。 知覚神経や知覚の伝達経路に障害が起き、知覚過敏・知覚鈍麻・知覚消失が起きます。 ギランバレー症候群など急性神経根障害 四肢に力が入らず、動かせなくなります。 指先がしびれます。 顔の筋肉や眼を動かす筋肉に力が入りません。 呂律 ろれつ があやしくなり、はっきり話せません。 物を飲み込むのが困難になります。 呼吸できなくなります。 高血圧もしくは低血圧になります。 不整脈が生じます。 蜂巣炎 蜂窩織炎 ・蜂巣炎様反応 蜂巣炎 ほうそうえん ・蜂窩織炎 ほうかしきえん とは、皮下脂肪組織から皮膚深部に起きる細菌感染による可能性炎症です。 皮膚が赤く腫れて、疼痛があります。 腫れているところを押すと痛みがあります。 発熱・悪寒・頭痛が起きます。 血圧が低下して、錯乱状態になることもあります。 [その他の副作用] 血清タンパクを接種するので、血清病のような症状が生じます。 全身がだるく、無力感や違和感が生じます。 悪寒・発熱・ほてりがあります。 頭痛や熱性痙攣 けいれん が起きることもあります。 吐き気や嘔吐が起きます。 関節痛・筋肉痛が生じます。 蕁麻疹や皮膚湿疹ができます。 リンパ節炎が起き、白血球が増えます。 [リスク予防接種] 副作用を恐れて、肺炎球菌ワクチンやインフルエンザワクチンの予防接種をしない人が少なくありません。 しかし、肺炎球菌感染症を発症した場合、症状は重篤で、死亡する可能性もあります。 厚生労働省が予防接種を奨励している人々は、高齢者と小児です。 免疫力が弱く、重症化しやすい傾向にあります。 感染症医療では、何よりも感染予防を第一に考えます。 それは、感染症を発症した時のリスクが大きいためです。 感染症の治療は困難な場合が多いのです。 肺炎球菌による肺炎患者の死亡率は決して低いものではありません。 肺炎球菌による肺炎のリスクとワクチンの副作用によるリスクを比較すれば、肺炎を発症した時のリスクの方が圧倒的に高くなります。 肺炎球菌ワクチンの接種は、いわば「リスク予防接種」です。 肺炎球菌ワクチンの接種は安全性が高いとは言えませんが、肺炎 肺炎球菌感染症 を発症した時のより大きなリスクを予防することができます。 副作用 副反応 の危険性は確かにありますが、そのために予防接種そのものを否定するのは、さらに危険なことかもしれません。 肺炎球菌ワクチンもインフルエンザワクチンも、「予防接種したから、絶対に発症しない」ということはありません。 しかし、予防接種をしてあれば、感染しても、症状が軽く、重症化しないですみます。 [肺炎球菌ワクチン接種は慎重に] 肺炎球菌ワクチンの予防接種は、65歳以上の高齢者や6歳未満の小児には有効です。 しかし、重篤な副作用を引き起こす危険性があるので、慎重に接種します。 接種してはいけない人 明らかに発熱していたり、重篤な急性疾患にかかってたり、ワクチン接種が不適当とされる人は、予防接種が受けられません。 過去に、ワクチン成分でアナフィラキシーを起こしたことがある人も予防接種できません。 接種前に、医師と相談する必要のある人 妊娠中または妊娠の可能性のある女性、過去に全身発疹などのアレルギー症状が出たことがあつたり、ワクチン成分にアレルギーがあったりする人は、要注意です。 心臓系・肝臓・腎臓・血液の病気や発育障害のある人、免疫不全と診断された人、痙攣を起こしたことのある人は、かかりつけの医師と、よく相談することが大事です。 接種者は、その人の病状や病歴をよく知らないので、接種の可否判断が難しくなります。 また、2日くらい前まで、風邪などで発熱していた人は、接種医に伝えて、接種の可否を判断してもらいます。 過去に、多価肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワクチンを接種したことがある人は、接種する前に、接種医またはかかりつけの医師によく相談します。 接種間隔を空けないと、副作用が強くなる危険性があります。 肺炎球菌の有効期間は5年ですから、高齢者によっては、再接種・再々接種を受ける可能性もあります。 医師に接種履歴をしっかり伝えることが、副作用のリスク回避になります。 [日常生活における予防方法] 65歳を過ぎたら、日常生活の習慣を改善することも、肺炎球菌感染症の予防対策です。 良質の睡眠を十分にとり、栄養バランスのいい食事を腹八文目に食べ、規則正しい生活をします。 散歩などの軽い運動を、毎日するようにします。 体力や抵抗力をつけます。 糖尿病など基礎疾患をしっかり治療するようにします。 慢性の病気があると、体力が落ちます。 口腔内を常に清潔にし、口の中の雑菌が侵入しないようにします。 喫煙はやめます。 汚染物質などにより健康状態が悪化する健康被害を受けないように注意します。 健康を損なうことは、免疫低下に直結します。 身体を冷やさないように注意して、体温を上げます。 体温が上がると、免疫の機能が良く働くようになります。 こうして健康状態を維持しながら、肺炎球菌ワクチンの予防接種を受ければ、予防効果も高くなります。 まとめ 肺炎球菌ワクチンは副作用に注意して接種する 日本人の原因別死亡率の第3位は肺炎です。 肺炎は、いろいろな細菌やウィルスに感染して発症しますが、肺炎球菌を起因菌 原因菌 とする肺炎が最も多くなります。 小児や高齢者が肺炎を発症すると重篤化することが多いので、厚生労働省は肺炎球菌ワクチンの予防接種を奨励しています。 小児用の予防接種を無償化したり、65歳以上の高齢者を対象にする定期接種に補助金を出したりしています。 肺炎球菌ワクチンには、成人用の23価不活性ワクチン・ニューモバックスNPと、小児用の13価肺炎球菌結合型・プレベナー13とがあります。 プレベナー13は高齢者用としても有効です。 高齢者には、インフルエンザワクチンと肺炎球菌ワクチンの同時接種がオススメです。 しかし、肺炎球菌ワクチンには副作用があります。 たいてい、ワクチンを注射した部位が赤く腫れたり、痛くなったりする程度です。 発熱することもありますが、3日程度で平熱に戻ります。 重篤な副作用が起きると、生命に関わる危険性もあります。 アナフィラキシー様症状が起きたり、血小板が減少したり、血清病の全身症状が出たりすることもあります。 重篤な副作用が起きた時は、すぐに病院で治療を受けます。 軽い副作用でも1週間以上長引く時は、かかりつけ医か、接種した医療機関に相談します。 副作用があるので、肺炎球菌ワクチンの接種は慎重になる必要があります。 糖尿病など基礎疾患のある人やアレルギー症の人、免疫不全の人など、副作用が心配な人は、接種前にかかりつけ医とよく相談することが大事です。 廃園球菌ワクチンは不活性なので、有効期間は5年ほどです。 接種間隔を5年くらい空けないと、副作用が強くなります。 再接種は副作用が生じやすくなります。 再接種・再々接種する時は、医師に接種履歴は前回の副作用を正確に伝えるようにします。 しかし、副作用の危険性ばかりに目を向けて、肺炎球菌の予防接種を否定するのは、肺炎の危険性・肺炎の高いリスクを無視することになります。 予防接種はリスク予防です。 肺炎の死亡率を考えると、やはり肺炎球菌ワクチンの接種は必要と言えるでしょう。 感染症医療では、何よりも予防が大事です。 肺炎球菌ワクチンの接種は、極めて有効な肺炎予防ですが、日常生活を改善して、免疫力を高め、健康を維持することも、肺炎予防対策です。 関連記事として、 ・ ・ ・ これらの記事を読んでおきましょう。

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肺炎球菌ワクチン 高齢者が注射した後の副作用(副反応)

肺炎 球菌 ワクチン 副作用 死亡

ワクチンの正しい知識を持ちましょう 2011年3月、Hibワクチン、肺炎球菌ワクチンを含む予防接種後の死亡例が報告され、ワクチン接種が一時中止されました(2018年現在はすでに再開されています)。 ワクチンとの明確な因果関係は認められないという結論が発表されましたが、これから予防接種を予定されている方は不安を感じるかもしれません。 これから予定している予防接種は受けずに、病気になってしまった場合に考えよう、という方もいるかもしれません。 ワクチンを受けるべきか、やめるべきか、冷静な判断ができるよう、ワクチンの副作用と、ワクチンを受ける意味、ワクチンを受けない場合のリスクについて、基本的なことを理解しておきましょう。 予防接種を受けないリスク…病気感染による後遺症・死亡例 まず、「ワクチンを受けない」という選択についてですが、これは医療者としては感染するリスク、感染させるリスク、感染して重症化したり、重篤な後遺症を残すリスクをあまりに無視した考えではないかと感じます。 以前問題になった「」ですが、定期接種がスタートする前は、毎年600人の子供がHibによる髄膜炎になっており、死亡する子供は約15人、発達の遅れなどの後遺症が残った子供が150人発生していました。 フィンランドの報告によると、Hibワクチンを接種した約97000人の子供にHibによる全身の重症感染症が起きた例は0でした。 Hibワクチンを接種していない子供のうち、42人がHibによる全身の重症感染症になると推定されています。 また、アメリカのデータでは、肺炎球菌ワクチンによって、肺炎球菌による重症例である侵襲性肺炎球菌感染症の年間発症率が平均95. ワクチン接種が感染リスクを下げていることは確かです。 髄膜炎に罹ってからの発見が遅いと、死亡率も後遺症を残す率も上がってしまいます。 そして、髄膜炎の早期発見は簡単ではありません。 副作用のリスクを理解することはもちろん大切ですが、受けるリスクと同じように、受けなかった場合のリスクの高さを冷静に考えなければなりません。 もちろん、ワクチンは医薬品で、他の薬と同じように、副作用・副反応を完全に0にすることはできないという事実は知っておかなくてはなりません。 100%予防効果があり、副作用リスクがゼロのワクチンがあれば理想ですが、副作用の確率がごくごくわずかなワクチンであっても、多くの人に接種すれば個々人で反応が異なる可能性は残ります。 薬がすべての人に同じだけ効くとは限らないように、全人類の体質に同じように適した万能のワクチンというのもないのです。 また、ワクチンには水銀が入っているから人体に有害だと考える方もいるようですが、これはワクチンに入っている「チメロサール」と、細胞毒性のあるメチル水銀の危険性とを混同されているように思います。 ワクチンに防腐剤として含まれている水銀は、日常的な食事から体内に入っている水銀の量よりもはるかに少ないものだと正しく知っておく必要があるでしょう。 詳しくは「」で解説していますのでご覧ください。 ワクチンの副作用・副反応は? 予防接種のリスク ワクチンによって異なりますが、予防接種後の副作用として多いのは接種部位の腫れや赤くなったり、しこりができたりすることです。 不活化ワクチンの方が腫れやすくなります。 全身症状としては、発熱、不機嫌、眠くなるなどの副作用が見られます。 5% 20%前後 1% 4% Hibワクチンや肺炎球菌ワクチンの日本での治験の段階では重篤な副作用で接種を中止した例は見られませんでした。 また、頻度が不明ですが、アナフィラキシーというアレルギー反応が過剰に起こって、蕁麻疹、喘息、呼吸困難などの症状が出ると命に関わることもあり、要注意な反応です。 アメリカでは肺炎球菌ワクチン接種後に117名の死亡がありましたが、90%はワクチンとの因果関係はなく、10%は不明で、現在もワクチンは継続されているため、肺炎球菌による侵襲性肺炎球菌感染症の発症は低いままです。 平成23年3月8日時点の報告では、Hibワクチン、肺炎球菌ワクチンを含む接種後の死亡例においては、基礎疾患を有する例が3例、基礎疾患を有しない例が2例でしたが、明確な因果関係はないと推定されています。 基礎疾患を有する子供がHibや肺炎球菌に感染すると、重症化する可能性があります。 そもそも「何のために予防接種を受けるのか」? 病原体が鼻や口から侵入し、感染症を起こします 予防接種とは、その名の通り、 病気を予防するために行う医療行為です。 主に深刻な感染症予防のために行われ、感染症に罹るリスクを大幅に下げることを目的としています。 細菌やウイルス、カビなどが、例えば肺に入ると炎症を起こし、呼吸をしにくくしたり、髄膜に侵入すると、痙攣を起こして、脳へのダメージが起こり、体が正常に機能しなくなってしまいます。 ヒトからヒトに感染する病原体をワクチンを使わず野放しにすることは、社会的にも非常に大きなリスクなのです。 感染力や罹患率、致命率が高い天然痘を例として挙げると、世界保健機構(WHO)では1958 年世界天然痘根絶計画が立てられました。 その当時、世界で発生数は推定で約2,000 万人、死亡数は400万人でした。 ワクチンの接種率を上げるとともに、天然痘の患者を見つけ出し、患者周辺に天然痘ワクチン(種痘)を行って天然痘を封じ込めることで、1977年ソマリアにおける患者発生を最後に地球上から天然痘はなくなり、その後、1980年5月にWHOは天然痘の世界根絶宣言をしました。 ワクチンによって、病原体をなくすことができるのです。 予防接種を受けない人が増えると大流行のリスクも上がる 天然痘や麻疹、風疹、おたふく風邪など治療薬がない病気に罹った場合、病原体に対して自分の免疫力だけで抵抗しなくてはなりません。 予防接種では、弱めた病原体の全部または一部を体に入れて、免疫細胞に記憶させます。 病原体を一度少しだけ侵入させることで免疫がつき、その病気に罹りにくくなります。 また、病原体の感染力や病気を起こす力を弱めているため、安心して使用できるようになってはいるものの、生ワクチンであるため軽い症状を起こすこともあります。 もちろん、細菌に対する抗生物質はありますが、最近では抗生剤が効かない細菌も増えているため、ワクチンがより大切になってくるのです。 感染症の中でも、一緒にいるだけで感染する感染症は、大流行しやすく危険です。 麻疹の場合は空気感染しますので、1人が発症すると周りの10人が感染、インフルエンザの場合は飛沫感染しますので、1人から2~3人に感染するといわれています。 このような病原体の場合は、自分だけでなく、周りへの影響を減らすためにもワクチンが大切なのです。 病気別に見る予防接種を受けなかった場合に発生するリスク ここまで読まれても、「周りのためにも大切と言われても、ごく稀であれ死亡リスクがあるものをわざわざ受けるなんて!」と考える人もいるでしょう。 それではさらにいくつかの具体的な例を見ながら、「 予防接種を受けなかった場合」に起きうるリスクを考えてみましょう。 しかも、麻疹ウイルスによって起こる「亜急性硬化性全脳炎(SSPE)」になると、麻疹ウイルスが持続して脳に感染し、数年以上経ってから発症し、徐々に脳炎が進行して神経症状が悪化し、最後は数年で死亡してしまいます。 SSPEに一度罹ると、有効な治療方法はなく、進行を完全に止めることはできません。 SSPEは自然に麻疹に罹ると10万に1人起こりますが、一方、最近の研究で、麻疹ワクチンの副作用ではSSPEは発生していません。 MRワクチンを受けなかった場合、麻疹について言えば、まだ接種率の悪い1950年頃から2001年までは数十万人の発生と数千人が麻疹で死亡していました。 しかしワクチンの接種率が良くなったこともあり、2003年頃より数万人の発生と数十人の死亡があり、現在、2回接種を行うようになったことで、麻疹の患者そのものの発生を1000人以下にすることができました。 さらに発生率を減らすためには接種率は95%以上を保つ必要があるといわれています。 それに、自分が麻疹になると、周りにも麻疹ウイルスをばら撒いてしまいます。 社会的な大流行を防ぐためにもワクチンは大切なのです。 なぜでしょうか?風疹ワクチン対象が生まれた年によって異なっているために、ワクチンをしていない世代が感染し、感染拡大の危険が残っているからです。 昭和37年4月1日以前に生まれた人は、風疹ワクチン定期接種をしていません。 昭和37年4月2日~昭和54年4月1日生まれの人は、女性のみ中学校で1回、風疹ワクチンを定期接種しています。 つまり、昭和54年4月1日以前に生まれた男性は一度もワクチンを受けていない可能性が高いのです。 過去の定期接種が将来の流行に影響する例の1つと考えられます。 風疹が流行して、妊娠初期に風疹に罹ると胎児にを起こす可能性が出ます。 先天性風疹症候群に対する治療方法は残念ながらありません。 現在任意接種のために接種率が悪く、毎年のように多くの患者が発生し、全国3000医療機関による実数だけで20万人発生していますので、実際におたふく風邪患者はその数倍あって、その数に比例して難聴患者も増えています。 脳炎になってしまうと治療方法がなく、感染者の実に50%にてんかんや発達の遅れなどの後遺症が残ってしまいます。 もし、この世の中にワクチンが1つもなければ、感染症による死亡率はかなりの数になっていたと推定されています。 さらに深刻な後遺症が残る可能性まで含まれると、ワクチン接種で多くの人の命が救われ、後遺症などの苦しみを避けることができていると分かると思います。 伊達政宗が右目を失明した天然痘は、ワクチンのおかげで撲滅できた病気のひとつです。 誰も感染する人がいないため、今は天然痘ワクチンを受ける人はいません。 逆に、病原体が存在する以上はワクチンによる予防が大切なのです。 問題が指摘されていたポリオ生ワクチンも不活化ワクチンに ただし、やむをえない副作用のリスクを超えて、問題が指摘されたワクチンも過去にはありました。 ポリオ生ワクチンの接種です。 生ワクチンを接種することで、450万人に1人がポリオを発症してしまっていたのです。 ポリオの生ワクチンは2011年まで行われていましたが、自然のポリオ発症が見られない国でポリオ生ワクチンを使っている国は日本ぐらいでした。 2011年時点では、ワクチンによるポリオ発症の危険を負いたくないからと、ポリオワクチンを受けないのも危険でした。 周りの人がポリオ生ワクチンを受けた際に、その便を介してワクチンのポリオが毒性を持った状態で感染し、ポリオを発症してしまう可能性があったためです。 2012年9月に不活化ワクチンが登場し、現在は生ワクチンは中止され、不活化ワクチンのみになりました。 ワクチンに対する過剰反応によって、ワクチン後進国のままになってしまうことは避けなければなりません。 まとめ:ワクチン接種の意味と行政の行方 最後にもう一度、ワクチンの役割をまとめてみましょう。 そして、ごく少数とはいえ、起きうる万が一の副作用に対しては手厚い基金を作り、速やかに広く救済する制度も求められます。 定期接種での副作用の救済ですら、非常に時間がかかってしまっているのが現状なのです。 そして、副作用などの情報をしっかりと公開し、接種する側もワクチンについての正しい知識をできる限り冷静に得ること。 ワクチンの必要性は一人一人が考えていかなければならない問題なのです。 最後に、私は小児科医として日々ワクチン接種も含めた小児対応を行っておりますが、自分の子供にはその当時できるワクチンはすべてしてきました。 余談ですが、3種混合ワクチンの集団接種会場で水痘に感染してしまったため、水痘ワクチンだけはしていません。 医師としての経験も含め、私自身は親として子供の病気を防ぐことができるなら、できる時にしてあげたいと考えています。

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肺炎球菌ワクチンで安心は禁物!高齢者の肺炎を防ぐ3つの方法とは

肺炎 球菌 ワクチン 副作用 死亡

この記事の目次• 肺炎球菌感染症 肺炎球菌感染症とは、肺炎球菌という細菌に感染して炎症などが起こる感染症です。 「感染」とは、普段、菌のいないところに細菌やウィルスが入り込み、棲みついて増殖することです。 感染したからといって、すぐに病気になるわけではありません。 感染した人の体力・体調・持病・免疫力などによって、何も症状が出ない場合もあります。 感染したために、何らかの病状が生じることを「感染症」といいます。 [肺炎球菌とは?] 医療現場では「肺炎球菌」と呼ばれますが、「肺炎連鎖 レンサ 球菌」ともいいます。 肺炎など呼吸器系感染症の原因菌であるため、「肺炎球菌」といいます。 日本人がかかる肺炎の最大の起因菌です。 グラム陽性の双球菌です。 菌体表面に莢膜という、粘液上の多糖類の分泌物を蓄積しています。 莢膜は、白血球などの食細胞から菌体を護っています。 また、莢膜には免疫反応を引き起こす抗原性があります。 肺炎球菌は現在90種類以上あるとされています。 局所的な感染症として、気管支炎・肺炎・中耳炎・鼻腔炎・副鼻腔炎を引き起こします。 血液中に侵入して増殖し、全身性 侵襲性 感染症を引き起こします。 菌血症 敗血症 ・髄膜炎・菌血症の合併症としての臓器や器官の感染症などの起因菌となります。 強毒菌ですが、乳幼児の鼻や咽頭に常在しています。 乳幼児の咳やクシャミによって、肺炎球菌が飛び散ります 飛沫感染。 [肺炎球菌の感染経路] 成人で肺炎球菌を持っている人は、一部の人に限られます。 ほとんどの成人が有していません。 乳幼児の鼻や喉に常在するので、乳幼児の咳やクシャミによって、肺炎球菌が飛び散ります。 肺炎球菌の感染者の咳やクシャミから、飛沫感染します。 強毒性の菌ですが、抵抗力のある健康な成人ならば、感染しても発症しないですみます。 しかし、糖尿病などの持病のある人や免疫不全の人、加齢により免疫力が低下している高齢者は、感染症を発することが多くなります。 乳幼児と接触する機会の多い成人・高齢者は、感染症を起こしやすいという説もあります。 [重篤な肺炎球菌感染症] 肺炎球菌感染症で恐ろしいのは、肺炎・細菌性髄膜炎・播種性血管内凝固です。 細菌性髄膜炎 「細菌性髄膜炎」は、悩や髄膜に肺炎球菌が感染して起きます。 肺炎球菌の全身性感染症としては、最も重篤なものです。 発熱・頭痛・嘔吐・意識障害・痙攣 けいれん などの症状が生じます。 「劇症型細菌性髄膜炎」の場合は、病状の進行が速く、発症して24時間以内に死亡することがあります。 播種血管内凝固 菌血症の合併症です。 「菌血症」とは、肺炎球菌 その他細菌類 が血液中に侵入して増殖し、血液から肺炎球菌が検出される状態のことです。 血管内に微小血栓ができます。 その微小血栓が、あちこちの臓器に塞栓症状を引き起こし、やがて、いろいろな臓器の機能が働かなくなります 多臓器不全。 肺炎 肺炎の病原体は、細菌・ウィルス・マイコプラズマ・クラミジア・真菌・寄生虫などですが、最も原因となりやすいのが細菌です。 普通に社会生活を営んでいる人が発症する肺炎を「市中肺炎 在宅肺炎 」といいます。 市中肺炎の26. 肺炎は、日本人の原因別死亡率の第3位です。 今まで、4位だったのですが、3位の脳血管疾患と入れ替わりました。 それも、肺炎球菌を原因菌とする肺炎が最も多いといいます。 そのため、高齢者の肺炎球菌による肺炎の予防が重要視されるようになりました。 2014 平成26 年10月から、65歳以上の高齢者を対象に、肺炎球菌ワクチンの定期予防接種が始まりました。 肺炎球菌による肺炎の症状 風邪症状に引き続いて肺炎が起こることが多いようです。 発熱・悪寒・頭痛・咳・痰という5大症状が生じます。 痰は、粘着性の膿痰が出て、やがて、特有の赤錆 あかさび 色の痰が出るようになります。 全身症状として、全身の倦怠感 だるさ と食欲不振があります。 胸痛・呼吸困難などの呼吸器症状が現れます。 定期予防接種 「定期接種」とは、「予防接種法」に基づき、地方自治体が実施する予防接種のことです。 肺炎球菌による肺炎の最も有効な予防法は、肺炎球菌ワクチンの予防接種です。 そのため、地方自治体で、定期接種を行うようになりました。 肺炎球菌ワクチンの定期接種対象者は、その年度に65・70・75・80・85・90・95・100歳の誕生日を迎える人で、1度も肺炎球菌ワクチンを接種したことのない人です。 平成30年度までは、接種対象年齢は65歳以上5年毎になっていますが、平成31年度からは、その年度に65歳である人を対象とします。 定期接種の対象となるのは、1回だけです。 対象者には、公的補助金が出ます。 定期予防接種でなくても、随時、予防のワクチン接種を受けることができますが、全額自費です。 任意接種の場合は、公的補助金もなく、健康保険も適用されません。 肺炎球菌ワクチンとは? 肺炎球菌を起因菌とする肺炎を予防するのが、「肺炎球菌ワクチン」です。 ただし、このワクチンは、ウィルス性肺炎やマイコプラズマ菌など他の細菌を原因菌とする肺炎の予防にはなりません。 肺炎球菌ワクチンには、2種類あります。 [23価不活性ワクチン] 23価不活性ワクチンは、肺炎球菌莢膜血清型ポリサッカライドを含む肺炎球菌ワクチンです。 成人用の肺炎球菌ワクチンで、「ニューモバックスNP」といいます。 定期予防接種では、23価不活性ワクチン ニューモバックスNP を接種します。 不活性ワクチンですから、予防接種ポリオの生ワクチンのように1回の接種で終生免疫を得ることはできません。 有効期間は5年程度です。 有効期間を過ぎると、再接種の必要が生じることがあります。 しかし、再接種の場合は、副作用が起きやすくなります。 二年以内に再接種すると、副作用が強くなります。 接種間隔については、医療機関でよく相談する必要があります。 [プレベナー13] 乳幼児にも高齢者にも有効ですが、小児用ワクチンとして接種されることが多くなります。 23価不活性ワクチンでは小児に免疫をつけにくいので、2010年から、小児用として、7価肺炎球菌結合型ワクチン、プレベナーが接種されるようになりました。 大人用にはニューモバックスNP、小児用はプレベナーというわけです。 2013年には13価肺炎球菌結合型ワクチン、プレベナー13と改良されました。 予防効果も、ニューモバックスNPよりも高いという報告もあります。 接種費用は高額でしたが、2013年の予防接種法の改正により、接種対象者を生後2ヶ月から6歳未満の小児として、プレベナー13を無償で接種できます。 2歳以上であれば、ニューモバックスNPを接種してもかまいません。 プレベナー13は、高齢者用としても有効性が高いのですが、任意接種ですから、補助金や健康保険の適用はありません。 接種費用は全額自己負担となります。 [肺炎球菌ワクチンを接種する必要のある人] 厚生労働省では、65歳以上の高齢者に肺炎球菌ワクチンの予防接種を勧め、定期接種を行うように指導しています。 高齢者の他にも、肺炎球菌ワクチンを接種することを勧めたい人がいます。 全く無防備な免疫状態になります。 乳幼児は肺炎球菌に感染すると、全身性 侵襲性 感染症を発しやすくなります。 ヒト免疫不全ウイルスによるHIV感染者や、先天性の免疫不全症候群の患者は、肺炎球菌感染症を発症しやすくなります。 治療のために、免疫抑制剤や副腎皮質ホルモン ステロイド 剤を投与されている患者さんは、免疫力が低下して、肺炎球菌感染症を発症しやすくなります。 脾臓は免疫機能を担っているので、摘出すると、免疫力が低下します。 糖尿病や慢性的な腎臓病や心臓病などが持病の人は、肺炎球菌感染症を発症しやすくなります。 [インフルエンザワクチンとの同時接種] 高齢者や小児によくあることですが、インフルエンザを発症した後に肺炎球菌に感染して肺炎を起こし、重症化します。 そのため、高齢者や小児には、インフルエンザの予防接種と肺炎球菌感染症の予防接種をするように勧めています。 予防接種をしても、すぐに免疫ができるわけではありません。 免疫ができるまでに、通常3週間程度要します。 ですから、インフルエンザと肺炎球菌のワクチンを別々に接種すると、両方の予防効果が出るまでに、時間がかかってしまいます。 インフルエンザと肺炎球菌のワクチンを同時接種する方が効率的です。 同時に予防接種しても、別々に接種しても、予防効果は全く同じです。 むしろ、インフルエンザと肺炎球菌ワクチンの同時接種の方が、有効的という報告もあります。 高齢の慢性肺疾患患者に同時接種すると、入院率・死亡率ともに低下したそうです。 肺炎球菌ワクチンの副作用 副反応 ワクチンの予防接種によって起きる病的な状態は、ワクチンにたいする反応なので、「副反応」といいます。 「副作用」と同じです。 どのように優れた薬剤でも、副作用が全くないことはありません。 肺炎球菌ワクチンと、同時接種を勧められるインフルエンザワクチン Hibワクチン は、副作用が強く、死亡例が報告されているともいいます。 ただ、副作用は、だれでも同じではありません。 年齢や体力、持病の有無、花粉症などのアレルギー症の有無などで、副作用の強さが異なります。 [だれにでも起きやすい副作用 副反応 ] 肺炎球菌ワクチンの接種方法は、注射です。 肺炎球菌ワクチンを注射した時に、訴えることが多い副作用は、次の通りです。 重症化することは、めったにありません。 注射した部位が赤く腫れます。 注射した部位に疼痛やかゆみを生じます。 普通は4日程度でなくなります。 頭痛や腋窩痛が生じ、37. 発熱は2日程度で平熱に戻ります。 3日以上発熱や頭痛、腋窩痛が続くようなら、予報接種した医療機関に相談する必要があります。 初回接種で発熱しても、次回には発熱しないこともあります。 しかし、肺炎球菌ワクチンは、再接種する時の方が、副作用が強くなりますから、要注意です。 副作用は、ワクチン接種後30分くらいで発症することがあるので、医療機関でしばらく休み、様子を見てから、帰ることをオススメします。 注射した部位の腫れや痛みが1ヶ月以上続くことがあります。 1週間経っても腫れや疼痛がなくならなければ、ワクチン接種した医療機関か、かかりつけの医者に相談する方が無難です。 [重篤な副作用 副反応 ] 重篤な副作用が起きると、死に至る可能性もあります。 しかし、現在、日本では、「肺炎球菌ワクチンの副作用により死亡した」という症例は、まだ確認されていません。 以下の副作用が起きた時は、すぐに病院に行きます。 医師に、肺炎球菌ワクチンを接種したこと・接種した医療機関を伝えます。 もちろん、予防接種した医療機関に行ってもかまいません。 しかし、症状が重篤の場合は、適切な治療の必要があるので、救急外来のある総合病院か大学病院をオススメします。 アナフィラキシー・アナフィラキシー様症状 紅斑ができたり、顔面が紅潮したりします。 全身が赤くなることもあります。 かゆくなります 掻痒感。 口腔内や咽頭・喉頭、顔面に浮腫 むくみ ができます。 口の中に違和感があります。 血管内浮腫ができることもあります。 熱感・吐き気・嘔吐・不快感・めまい・発汗が生じます。 呼吸困難になり、ヒューヒューという喘鳴 ぜんめい が聞こえます。 血小板減少 出血しやすくなります。 手足に赤い点 点状出血 ができたり、鼻血や歯茎からの出血が起きたりします。 知覚異常 感覚異常が起きます。 皮膚の感覚、つまり触覚・温度感覚・痛覚・深部感覚などが異常になります。 知覚神経や知覚の伝達経路に障害が起き、知覚過敏・知覚鈍麻・知覚消失が起きます。 ギランバレー症候群など急性神経根障害 四肢に力が入らず、動かせなくなります。 指先がしびれます。 顔の筋肉や眼を動かす筋肉に力が入りません。 呂律 ろれつ があやしくなり、はっきり話せません。 物を飲み込むのが困難になります。 呼吸できなくなります。 高血圧もしくは低血圧になります。 不整脈が生じます。 蜂巣炎 蜂窩織炎 ・蜂巣炎様反応 蜂巣炎 ほうそうえん ・蜂窩織炎 ほうかしきえん とは、皮下脂肪組織から皮膚深部に起きる細菌感染による可能性炎症です。 皮膚が赤く腫れて、疼痛があります。 腫れているところを押すと痛みがあります。 発熱・悪寒・頭痛が起きます。 血圧が低下して、錯乱状態になることもあります。 [その他の副作用] 血清タンパクを接種するので、血清病のような症状が生じます。 全身がだるく、無力感や違和感が生じます。 悪寒・発熱・ほてりがあります。 頭痛や熱性痙攣 けいれん が起きることもあります。 吐き気や嘔吐が起きます。 関節痛・筋肉痛が生じます。 蕁麻疹や皮膚湿疹ができます。 リンパ節炎が起き、白血球が増えます。 [リスク予防接種] 副作用を恐れて、肺炎球菌ワクチンやインフルエンザワクチンの予防接種をしない人が少なくありません。 しかし、肺炎球菌感染症を発症した場合、症状は重篤で、死亡する可能性もあります。 厚生労働省が予防接種を奨励している人々は、高齢者と小児です。 免疫力が弱く、重症化しやすい傾向にあります。 感染症医療では、何よりも感染予防を第一に考えます。 それは、感染症を発症した時のリスクが大きいためです。 感染症の治療は困難な場合が多いのです。 肺炎球菌による肺炎患者の死亡率は決して低いものではありません。 肺炎球菌による肺炎のリスクとワクチンの副作用によるリスクを比較すれば、肺炎を発症した時のリスクの方が圧倒的に高くなります。 肺炎球菌ワクチンの接種は、いわば「リスク予防接種」です。 肺炎球菌ワクチンの接種は安全性が高いとは言えませんが、肺炎 肺炎球菌感染症 を発症した時のより大きなリスクを予防することができます。 副作用 副反応 の危険性は確かにありますが、そのために予防接種そのものを否定するのは、さらに危険なことかもしれません。 肺炎球菌ワクチンもインフルエンザワクチンも、「予防接種したから、絶対に発症しない」ということはありません。 しかし、予防接種をしてあれば、感染しても、症状が軽く、重症化しないですみます。 [肺炎球菌ワクチン接種は慎重に] 肺炎球菌ワクチンの予防接種は、65歳以上の高齢者や6歳未満の小児には有効です。 しかし、重篤な副作用を引き起こす危険性があるので、慎重に接種します。 接種してはいけない人 明らかに発熱していたり、重篤な急性疾患にかかってたり、ワクチン接種が不適当とされる人は、予防接種が受けられません。 過去に、ワクチン成分でアナフィラキシーを起こしたことがある人も予防接種できません。 接種前に、医師と相談する必要のある人 妊娠中または妊娠の可能性のある女性、過去に全身発疹などのアレルギー症状が出たことがあつたり、ワクチン成分にアレルギーがあったりする人は、要注意です。 心臓系・肝臓・腎臓・血液の病気や発育障害のある人、免疫不全と診断された人、痙攣を起こしたことのある人は、かかりつけの医師と、よく相談することが大事です。 接種者は、その人の病状や病歴をよく知らないので、接種の可否判断が難しくなります。 また、2日くらい前まで、風邪などで発熱していた人は、接種医に伝えて、接種の可否を判断してもらいます。 過去に、多価肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワクチンを接種したことがある人は、接種する前に、接種医またはかかりつけの医師によく相談します。 接種間隔を空けないと、副作用が強くなる危険性があります。 肺炎球菌の有効期間は5年ですから、高齢者によっては、再接種・再々接種を受ける可能性もあります。 医師に接種履歴をしっかり伝えることが、副作用のリスク回避になります。 [日常生活における予防方法] 65歳を過ぎたら、日常生活の習慣を改善することも、肺炎球菌感染症の予防対策です。 良質の睡眠を十分にとり、栄養バランスのいい食事を腹八文目に食べ、規則正しい生活をします。 散歩などの軽い運動を、毎日するようにします。 体力や抵抗力をつけます。 糖尿病など基礎疾患をしっかり治療するようにします。 慢性の病気があると、体力が落ちます。 口腔内を常に清潔にし、口の中の雑菌が侵入しないようにします。 喫煙はやめます。 汚染物質などにより健康状態が悪化する健康被害を受けないように注意します。 健康を損なうことは、免疫低下に直結します。 身体を冷やさないように注意して、体温を上げます。 体温が上がると、免疫の機能が良く働くようになります。 こうして健康状態を維持しながら、肺炎球菌ワクチンの予防接種を受ければ、予防効果も高くなります。 まとめ 肺炎球菌ワクチンは副作用に注意して接種する 日本人の原因別死亡率の第3位は肺炎です。 肺炎は、いろいろな細菌やウィルスに感染して発症しますが、肺炎球菌を起因菌 原因菌 とする肺炎が最も多くなります。 小児や高齢者が肺炎を発症すると重篤化することが多いので、厚生労働省は肺炎球菌ワクチンの予防接種を奨励しています。 小児用の予防接種を無償化したり、65歳以上の高齢者を対象にする定期接種に補助金を出したりしています。 肺炎球菌ワクチンには、成人用の23価不活性ワクチン・ニューモバックスNPと、小児用の13価肺炎球菌結合型・プレベナー13とがあります。 プレベナー13は高齢者用としても有効です。 高齢者には、インフルエンザワクチンと肺炎球菌ワクチンの同時接種がオススメです。 しかし、肺炎球菌ワクチンには副作用があります。 たいてい、ワクチンを注射した部位が赤く腫れたり、痛くなったりする程度です。 発熱することもありますが、3日程度で平熱に戻ります。 重篤な副作用が起きると、生命に関わる危険性もあります。 アナフィラキシー様症状が起きたり、血小板が減少したり、血清病の全身症状が出たりすることもあります。 重篤な副作用が起きた時は、すぐに病院で治療を受けます。 軽い副作用でも1週間以上長引く時は、かかりつけ医か、接種した医療機関に相談します。 副作用があるので、肺炎球菌ワクチンの接種は慎重になる必要があります。 糖尿病など基礎疾患のある人やアレルギー症の人、免疫不全の人など、副作用が心配な人は、接種前にかかりつけ医とよく相談することが大事です。 廃園球菌ワクチンは不活性なので、有効期間は5年ほどです。 接種間隔を5年くらい空けないと、副作用が強くなります。 再接種は副作用が生じやすくなります。 再接種・再々接種する時は、医師に接種履歴は前回の副作用を正確に伝えるようにします。 しかし、副作用の危険性ばかりに目を向けて、肺炎球菌の予防接種を否定するのは、肺炎の危険性・肺炎の高いリスクを無視することになります。 予防接種はリスク予防です。 肺炎の死亡率を考えると、やはり肺炎球菌ワクチンの接種は必要と言えるでしょう。 感染症医療では、何よりも予防が大事です。 肺炎球菌ワクチンの接種は、極めて有効な肺炎予防ですが、日常生活を改善して、免疫力を高め、健康を維持することも、肺炎予防対策です。 関連記事として、 ・ ・ ・ これらの記事を読んでおきましょう。

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