サーキュラー エコノミー。 サーキュラーエコノミー・3R推進事業|株式会社 新菱(しんりょう)

無駄を富に変える:サーキュラー・エコノミーで競争優位性を確立する|アクセンチュア

サーキュラー エコノミー

サーキュラー・エコノミー(Circular Economy)というのが注目されているというを読んだ。 サーキュラーというのは循環するという意味。 そんな形で理解するとなんとなく分かるような気がするのだか、その背景まで理解すると、もっと広範囲の話だということが分かり、時代の流れとしても確かにそうなっているなというのが分かる。 つまり、ビジネスを成功させる上で重要な要素の一つである、時代の流れに乗りやすくなるのでは?ということで少し掘り下げたい。 なぜ、サーキュラー・エコノミーが注目されるのか? によると、サーキュラー・エコノミーが台頭してきている前提にあるのは、有限な資源がどんどん使われ枯渇に向かっているということ。 その背景があると、資源を循環させようということの目的は自然を無駄遣いしないようにするということであることが分かる。 つまりは、無駄なく資源を使おうというのがサーキュラー・エコノミーのポイントとなる。 なので、何か無駄になっていることは?という視点で捉えることもでき、先ほどのでは、4つの無駄があるとしており、それぞれがビジネスのチャンスとなる。 資源の無駄• 資産の無駄• 製品需要の無駄• 潜在価値の無駄 資源の無駄とそこから生まれるビジネス 一度使ったら再生できないような資源は、再生できる資源がある以上は無駄と言えるので、そこにチャンスがあるという考え。 使い捨ての資源ではなく繰り返し使えるような素材を提供できるかどうかというビジネスを生み出す観点としては考えられる。 なかなか個人がリスクを抑えて取り組むのは難しそうではある。 4つ目の潜在価値の無駄というところにもつながる話で、そちらのほうがスモールビジネスには向いているような気はする。 ハードではなくソフト面で工夫ができそうなので。 資産の無駄とそこから生まれるビジネス これは、せっかくの資産が使われていないということ。 Airbnbやカーシェアリングなどに代表されるシェアリングエコノミーが相当する。 なので、サーキュラーエコノミーはシェアリングエコノミーの上位概念とも言えるわけだ。 あとは、マッチングもここに入るものと思う。 本来活用されるべき資産が浮いているところをマッチングさせるわけなので。 CoCo壱番屋が昼間の閑散時間を漫画喫茶として有効活用 によると、ここのところカレーチェーンのCoCo壱番屋が昼過ぎから夕方までの閑散とする時間を有効活用すべく、漫画を大量に置き、Wi-Fiや電源の設置も進めているそうだ。 店舗も改装を進めていたそうでゆったりできるような形になっているとのこと。 昼間の繁忙時間に漫画を読んで悠々自適という人はそうはいないそうなので、成り立っているようだ。 閑散期の無駄を有効活用した例として興味深い。 製品寿命の無駄とそこから生まれるビジネス まだ使えるのに捨てられているという無駄。 ここから考えられるのは、ひと昔前ならヤフオク、今ならメルカリなどの登場によるビジネスかなと思える。 CtoC。 なかには単に業者が販売チャネルとして利用しているだけのケースもあるが、自分にとっては不要でもまだ使えるものを流通させるプラットフォームでもある。 最も利益になるのは、プレイヤーではなくプラットフォームを提供しているところだけれど。 消耗品を売るビジネスから脱却した事例 継続的な収益が見込める消耗品を扱うのはビジネスを軌道に乗せるにはもってこいの商品だ。 ただ、新しく商品を買ってもらうことが前提となると、長持ちすると儲からなくなってしまうわけで、大量生産、大量消費につながる。 そうした従来の状況から脱却した例が車のタイヤを扱うミシュランだそうだ。 によると、タイヤメーカーのミシュランは、タイヤという商品を売るビジネスから走行距離を売るビジネスに転換したそうだ。 タイヤにセンサーがついていて一定距離を超えると、タイヤを交換してくれる。 結果、今まではタイヤが長持ちすると買い換えサイクルが長くなるので商売としては利益が出にくくなっていたが、今は商品が長持ちしたほうが儲かるような仕組みになった。 修繕を無償で行なうヌーディージーンズ こちら 製品寿命を長く、という観点で今、受け入れられているのはスウェーデン生まれのヌーディージーンズ。 無理な急成長は望まず持続可能な形で営業を続けている。 大きな特徴として挙げられるのは、無料でジーンズを修繕してくれることだろう。 長くジーンズを愛用してほしいという思いがあって無料での修繕を受け付けているそうだ。 その代わり単価は高くて2万円くらいするが、長く使うのなら安いのを何度も買うのとたいして変わらないと言えそうだ。 従来の大量生産、大量消費の時代では受け入れられなかっただろうから、今の時代の流れがあるからこその成功だと思える。 まだ先進国の話にはなると思うが。 潜在価値の無駄とそこから生まれるビジネス 製品を廃棄するときに、まだ使用できる部品や素材などを捨ててしまう無駄。 こちらはリユースやリサイクルが考えられる。 いくつか事例があるのでご紹介しておきたい。 アップサイクルのTerraCyleやFREITAG 例えば、TerraCycleというスタートアップ(10年以上たっているけれど)がある。 TerraCycleはリサイクルではなく、アップサイクルという形で資源を再利用して商品を販売している。 アップサイクルというのは、付加価値を高めてリサイクルすること。 トラック帆を再利用してバッグにしたFREITAG(フライターグ)をイメージすると分かりやすいだろう。 食品の無駄をビジネスに買えた例 スライスしたパイナップルを売る人たちが形の悪いものを破棄していたことがあり、それに目をつけて捨てられるパイナップルをカットして細かくし、クラッシュ・パイナップルとして売ったらヒットしたなんて話がある。 また、深澤製餡所というあんこを作っている会社では、小豆の皮を大量に破棄していたそうだ。 それらを何とか再利用できないかと考えていたところ、小豆の皮は潤いの効果や、汚れを落とすスクラブ効果があることが分かり、石けんとして販売したら売れたという話もある。 スモールビジネスではどうするか? こういう時代の流れがあるとして、我々のようなスモールビジネスに関心のある人たちはどうしたらいいだろうか? 時代の流れに伴う意識の変化というのはとても大きいように思えるので、ビジネスアイデアを考える際の軸の一つとして意識するのがいいのかなと思える。 普段から意識しているといろいろと見えてくるもの。 例えば、髪を切ると髪の毛が大量に捨てられる。 もし、何かに利用できるのであれば、破棄するものを有効活用できるわけだ。 そう考えると何でもありだな、と思える。 まとめ 時代の流れはこうして変わっていくんだなと思える。 といっても、昔の日本では当たり前のようにやられていたことが、脚光を浴びているように思えるので、流行みたいにそれ自体が循環しているように思える。 ただ、聞けば当たり前、前はそうだったと思えるようなことでも、それを概念化、言語化するのは難しいので、アクセンチュアの記事のようにまとめてくれるとありがたい。 あとはそれをどう活用するか?なので、普段の生活で、今の仕事で意識したいところ。 ひょんなことから新しいビジネスが生まれることもあるのだから。

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Circular Economy Organization (一般社団法人サーキュラーエコノミー推進機構)

サーキュラー エコノミー

ピーター・レイシー&ヤコブ・ルトクヴィストが著者の 『Waste to Wealth —The Circular Economy Advantage-』 が、新装版としてリニューアルされました。 日本の戦略コンサルティング本部による日本企業への示唆をまとめた章も追加されています。 製品・部品・資源を最大限に活用し、それらの価値を目減りさせずに永続的に再生・再利用し続けるビジネスモデルも意味します。 世の中には、非常に多くの「無駄」が存在しています。 たとえば、資源の無駄、遊休資産、捨てられる素材、まだ使用できるにもかかわらず破棄されている製品などです。 企業はサーキュラー・エコノミーのビジネスモデルを導入することで、そうした無駄を活用し、利益を生み出すことが可能になります。 サーキュラー・エコノミーは、過去250年間続いてきた世界経済における生産と消費のあり方を今までに無いレベルで変革し、さまざまな機会をもたらす可能性を秘めています。 デジタルの進化を追い風に、サーキュラー・エコノミーは企業に優位性を築く大きなチャンスをもたらすでしょう。 実際にアクセンチュアの調査では、「無駄」を「富」に変え、持続可能な経済を実現することによって2030年をめどに4. 5兆ドルの利益が生み出されることが明らかになっています。 この持続型の経済において新たな「富」を生み出すと期待されるのは、廃棄物としてのいわゆるゴミばかりではありません。 企業の会議室や自動車、日用品など、現状「働いていない」「使われていない」「空いている」資産や天然資源も含まれます。 「無駄」という考えを改め、あらゆるものに価値があることを認識することによって、持続型のサーキュラー・エコノミーを実現できます。 [PDF] 詳しくは、アクセンチュア監修の書籍「Waste to Wealth(無駄を富に変える)」をご参照ください。 サーキュラー・エコノミーを抽象的な概念にとどまらせず、ビジネスの現場に適用して経済的な効果を上げるには、実用レベルのビジネスモデルに落とし込む必要があります。 そこでアクセンチュアは、革新的な方法で資源効率性を向上させている120社以上の企業を分析し、ビジネスモデルの5つの類型を特定しました。 再生型サプライ:繰り返し再生し続ける100%再生/リサイクルが可能な、あるいは生物分解が可能な原材料を用いる。 回収とリサイクル:これまで廃棄物と見なされてきたあらゆるものを、他の用途に活用することを前提とした生産/消費システムを構築する。 製品寿命の延長:製品を回収し保守と改良することで、寿命を延長し新たな価値を付与する。 シェアリング・プラットフォーム:Airbnb(エアビーアンドビー)やLyft(リフト)のようなビジネス・モデル。 使用していない製品の貸し借り、共有、交換によって、より効率的な製品/サービスの利用を可能にする。 サービスとしての製品(Product as a Service): 製品/サービスを利用した分だけ支払うモデル。 どれだけの量を販売するかよりも、顧客への製品/サービスの提供がもたらす成果を重視する。 サーキュラー・エコノミーへの転換は、「取って、 作って、捨てる」という旧来のアプローチから、 「取って、作って、作り続ける」アプローチへのシ フトを意味します。 では、このようなシフトを実現するにはどうすればよいのでしょうか?• サーキュラー・エコノミーで成功を収める上で、あらゆる企業にとっての一つの「正解」は存在しないことを認識したうえで、自社にとって最適なビジネスモデルを慎重に選択する。 新たなビジネス・モデルの実践においては、社外のパートナーや協力者およびビジネス・エコシステムを慎重かつ確実に特定し、活用する。 サーキュラー・エコノミーを実現するためのビジネス・モデルの実践や規模拡大に必要なテクノロジーへのアクセスを確保する。 これらのテクノロジーを用いて資源の効果的な管理や廃棄物の削減と収益化を図り、顧客に製品/サービスを提供することで、事業成長と製品開発を恒常的に推し進める。 サーキュラー・エコノミーの原理を効果的に取り入れ実践するための能力を組織的に開発する。 『Waste to Wealth(無駄を富に変える)』の書籍版では、生産、販売、使用、回収、修繕、再利用という循環フローを確立するために、企業が必要とする5つの能力を詳述している。 Peter Lacy Managing Director Accenture Strategy, Sustainability ピーター・レイシー(Peter Lacy)は、アクセンチュア・ストラテジー、サステナビリティ・グループのグローバル・マネジング・ディレクター。 世界各国で多数の企業および経営幹部、国連、欧州連合、各国政府に対し、戦略ならびに持続可能性(サステナビリティ)についてコンサルティングを行っている。 オックスフォード大学の特別研究員を務め、『フィナンシャル・タイムズ』『ガーディアン』『ファスト・カンパニー』の各紙誌に定期的に寄稿。 また、世界経済フォーラムの循環経済に関するヤング・グローバル・リーダーズ・タスクフォースの共同会長を務め、世界初の循環経済アワードの共同設立者でもある。 レイシーは英国ロンドンを拠点に活動している。 Jakob Rutqvist Manager Accenture Strategy, Sustainability ヤコブ・ルトクヴィスト(Jakob Rutqvist)は、アクセンチュア・ストラテジーおよびサステナビリティ・グループのマネジャー。 アクセンチュアに入社する以前は、イノベーション、気候変動、およびエネルギーに関するロビイストとして、大手多国籍企業のほか、国連や世界銀行、世界経済フォーラム、欧州議会をはじめとする政府機関や組織の活動に携わってきた。 クリントン・グローバル・イニシアティブおよびワン・ヤング・ワールドの元メンバーであり、ハーバード大学を卒業。 『ファスト・カンパニー』『フォーチュン』各誌に寄稿し、現在はストックホルムを拠点に活動している。

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サーキュラー・エコノミー及びプラスチック資源循環ファイナンス研究会を開催します (METI/経済産業省)

サーキュラー エコノミー

「」という言葉の意味をご存知だろうか?資源を使い捨てにせず、何度でも作り直してずっと使い続けるという仕組みの経済のことだ。 最近は日本でも耳にする機会が徐々に増え、IDEAS FOR GOODでもテラサイクル社の「」やの取り組みなどを紹介してきた。 しかし、日本国内ではサーキュラーエコノミーの取り組みがまだそれほど進んでおらず、欧米諸国だけでなくアジア各国からも遅れを取っている状況だ。 そんな中、の設立記念カンファレンスが9月12日、東京御茶ノ水にて開催された。 同団体は、先述の状況に危機感を持ち、日本でサーキュラーエコノミーの考えを浸透させることを目的に作られたものである。 企業の関係者や個人などが多数参加し、会場は満員となった。 サーキュラーエコノミーの概念や世界各国の動向とともに、日本政府としての戦略、5企業による先行事例の共有が行われたこのカンファレンスについてレポートする。 一般社団法人サーキュラーエコノミー・ジャパン:国際的な協調の下で、日本にサーキュラーエコノミーを普及させ、世界に誇る日本型サーキュラーエコノミー(日本モデル)の創造とその移行を加速させることを目的に活動する団体。 代表は中石和良氏。 設計段階から「使い続ける」ものづくりをするサーキュラーエコノミー 最初に、基調講演として、一般社団法人サーキュラーエコノミー・ジャパン代表の中石和良氏がサーキュラーエコノミーの概念や世界各国の動向を解説した。 中石氏はまず、従来の資本主義であるリニアエコノミー、その延長線上にあるリサイクリング・エコノミー、そしてサーキュラーエコノミーの違いを解説。 そして、日本がこれまで最先端を走ってきたリサイクリングエコノミーは、サーキュラーエコノミーとはまったく別のものであることを指摘した。 リニアエコノミー、リサイクリングエコノミー、サーキュラーエコノミーのそれぞれの仕組みを表した概念図。 3つのエコノミーは、それぞれ以下のようなものだ。 リニアエコノミー:資源を取って生産して使って捨てるという直線的な経済。 リサイクリングエコノミー:廃棄物は出すものの、可能な限りリサイクルするなどして効率よく使おうという経済。 リニアエコノミーの延長線上にある。 サーキュラーエコノミー:廃棄物を出さず、一度取った資源を作る・使う・リサイクルするという循環で回し続ける経済。 「今までの世界はリサイクリングエコノミーであり、日本はその中では最先端でした。 ところが、世界はサーキュラーエコノミーに移っています。 サーキュラーエコノミーはリサイクリングエコノミーの延長線上にあると思われがちですが、延長線上では無理なんです。 完全に考え方を変えていかなければなりません。 」(中石氏) サーキュラーエコノミーの原則は「廃棄物と汚染を生み出さないデザイン(設計)を行う」「製品と原料を使い続ける」「自然のシステムを再生する」の3つ。 この3原則を実現するための詳細の図が次だ。 左右に2つの循環が広がっており、通称「バタフライダイアグラム」と呼ばれる。 サーキュラーエコノミーの3原則を実現する方法を図で表したもので、バタフライダイアグラムと呼ばれる。 ここでのポイントは、技術的サイクルと生物的サイクルを分けて考える必要があるということだ。 右側の「技術的サイクル」は石油や鉄鉱石などの枯渇性資源の循環、左側の「生物的サイクル」は植物・魚などの再生可能な資源の循環だ。 そしてそれぞれのサイクルの中で、できるだけ内側の輪の中で循環させていくことが望ましい。 「技術的サイクルでは、まずは修理やメンテナンスをして長く使えるようにしていきます。 それができなければリユース、再配分をしていく。 それもできなくなったら部品に分解して、部品を洗浄して再度製品を作る。 再度使うときに、できるだけ資源や労働力を使わない仕組みで回していきます。 それもできなくなって初めて、原料に戻して、原料からもう一回製品を作り直す。 これは最後の手段ということです。 一方、生物的サイクルにおいて、再生可能資源は永続的にリサイクルできません。 使うたびにだんだん劣化していきます。 そのため循環の仕方が異なり、最終的には土に戻す、またはバイオマスに変えるという発想になります。 土に戻すことによって栄養になって、そこでまた新しい植物が生まれていきます。 」(中石氏) さらに、「2030年までで500兆円、2050年までで2700兆円」というサーキュラーエコノミーの経済価値(アクセンチュア調べ)とビジネスチャンスを指摘したうえで、世界中の国家、都市、企業が先陣を切ってリーダーシップを取ろうとしている動向を解説した。 EU諸国、カナダ、オーストラリア、アメリカの州・都市、チリ、ブラジル、中国、台湾、インド、インドネシアなどでは政策としてサーキュラーエコノミーに全面的に取り組んでいるという。 さらに各業界における大企業の動きについても、豊富な資料とともに解説した。 続いて、環境省 大臣官房 環境計画課の中島恵理氏が登壇。 6月に政府が閣議決定した「パリ協定に基づく成長戦略としての長期戦略」を解説し、「2050年までに温室効果ガスを80%削減」を実現するために実施する施策の一つとしての、「地域循環共生圏」について解説した。 これはを地域の中で実現していくという考え方で、地域の特性に合わせ、地域資源をできるだけその地域の中で持続可能な形で最大限活用しながら、経済社会活動を進めていく。 地域の魅力を高めることにもつなげようとするのがポイントだ。 やなどのテクノロジーも活用する。 環境省としては各取り組みを支援し事例を取りまとめるとともに、全国規模のプラットフォームを作り、企業や地域とのマッチングも行っていきたいと考えているとのことだ。 環境省 大臣官房 環境計画課の中島恵理氏。 生産者も消費者も、「その先」まで想像力を働かせることが重要 続く第二部では、国内先行事例として、再生可能エネルギーのみんな電力、住宅・建物の株式会社アトリエデフ、寝具のイワタ、農業の野畑ファーム、フードサービスのゼットンが取り組みを紹介。 そこで見えてきたのは、企業がサーキュラーエコノミーの考えに基づいた製品作りをするということだけでなく、消費者自身も意識を変えライフスタイルを変えていくことが重要であることだ。 つまり、生産者も消費者も「その先」まで想像力を働かせ続けることが、サーキュラーエコノミーを実現するうえで欠かせないと言えそうだ。 顔の見えるライフスタイルの実現を目指す「みんな電力」 私たちの生活に欠かせない電気。 その電気は、中東から運ばれてきた石油を燃やして、CO2を大量に排出して作られたものかもしれない。 少し前までは、電気の使い過ぎは止めようとすることはできても、自分が使う電気を選ぶことはほとんどできなかった。 しかし2016年に電力小売が自由化され、消費者が自分で使う電気を選ぶことができるようになった。 はそんな電力小売り業者の一つで、「顔の見えるでんき」を目指す珍しい会社だ。 みんな電力のホームページTOPより。 2017年度時点で再生可能エネルギーの比率を66%にしており、2019年度の目標は75%、今後100%にしていくことを目指しているという。 電気は全国の事業者が発電したものを使用しており、ホームページで発電所一覧を写真つきで掲載している。 顔写真付きで自身の思いを掲載している事業者も多くいて、まさに「顔の見えるでんき」である。 企業では、SDGsの最初の取り組みとしてみんな電力に切り替えるところが増えてきており、こうしたカンファレンスの場で共感してもらえる機会も増えたという。 一方で、いまだ課題となっているのは消費者の意識だ。 「いかに一般消費者を巻き込んでいくかということが課題です。 すごくこだわりを持って作られたものと、そうでないものが、同じように並んでしまう中で、いかに価値を理解してもらって、対価を支払っていただくか。 『顔の見えるライフスタイル』まで踏み込んでいくことで、消費者の意識を変えていきたいと考えています。 顔の見えるライフスタイルを提案するソーシャルアップデートカンパニーを目指していきます」(みんな電力株式会社 代表取締役 大石英司氏) すべての建築素材を使い続けることを目指す「アトリエデフ」 は、建築・家具・リノベーションを手掛ける会社だ。 代表取締役の大井明弘氏が、現在主流となっている新建材に含まれる化学物質の問題、輸入木材に施されている大量の薬剤・防虫処理の問題、木材が使われなくなって荒れている日本の山の問題などを指摘したうえで、アトリエデフが大切にする「素材」、「エネルギー」、「暮らし」の3つの循環について紹介した。 素材に関しては、今までは素材の出どころとして「自然素材を使う」ということを重視してきたが、これからは素材の行方を追っていくことを重視し、すべての素材を「使い続ける」ことを目指していくという。 アトリエデフのプレゼンテーションは、プレゼン画像にも会社の温かさが溢れていた。 さらに、建築材料の現状はリサイクルエコノミーであるとし、サーキュラーエコノミーの実現に向けて、「製品を再資源化するため、初期設計を変える」「製造時のエネルギーを再生可能エネルギーに」「暮らし、生き方を変え、消費者の意識を変える」の3つが重要であるとした。 中でも一番大事なのは、消費者一人ひとりの意識を変えることだ。 そのため、家をつくるだけでなく、暮らしの提案まで踏み込んで行っているという。 サーキュラーエコノミーの取り組みとしてすでに行っているのは、店舗向け木製家具リース事業「めぐリス」だ。 店舗はこれまで、5~10年ごとにリノベーションをすることが多く、家具はその際にすべて廃棄するという使い捨てのスタイルが主流となっていた。 そこでアトリエデフは、所有権を自社が持ち店舗にリースする仕組みを作ったという。 資源が無駄にならず、理想的な仕組みである。 自社製品の再生だけでなく他社製品のアップサイクルも行う寝具会社「イワタ」 は、良質な睡眠の提供と安全・安心な睡眠環境の提供とともに、商品のサステナビリティを重視している寝具会社だ。 代表取締役の岩田有史氏によると、すべての商品を自宅で洗える設計にして製品寿命を延ばしているだけでなく、昨年からはマットレス・羽毛布団・敷きパッド等の仕立て直しも手掛けているという。 しかも自社製品だけでなく、他社製品も受け付けているというから驚きだ。 さらに水洗い・日干しができなかった古い羽毛布団を、最先端テクノロジーを使って「水洗い・日干しができる羽毛布団」に再生するアップグレードサービスにも取り組んでいる。 合同会社野畑ファーム代表の山村英司氏。 農家は素材となるものを栽培する。 その素材は製品となり使われる。 使い果たされた製品は、肥料として農家に戻ってくる。 その肥料を使って新たな素材を生産する。 農業がサーキュラーエコノミーで求められる役割は大きいが、一方で農家の人口は145万人と少なく、サーキュラーエコノミーなど新しい価値観へは消極的な姿勢であることが多いという。 そこで野畑ファームは、農業の価値を「収量」のみで測るのではなく農地の資産価値を評価軸に加えることで、新たな軸で農業が評価されることで、「農業に任せろ!」と言える状況を作っていきたいと考えているという。 地域活性化に取り組むフードサービス「ゼットン」 東京・神奈川・名古屋を中心に、Aloha Tableをはじめとした飲食業を展開するは、「店づくりは人づくり、店づくりは街づくり」がコンセプト。 代表取締役の鈴木伸典氏によると、もともとエリア開発事業にも力を入れており、現在は葛西臨海公園の開発にコラボの形で取り組んでいるという。 もともと取り組んできたこのような取り組みをさらに進めていくため、4月に「サステナビリティ戦略」を発表した。 SDGsとも絡め、「持続可能な低炭素・脱炭素社会実現への貢献」「持続可能な資源利用社会実現への貢献」「人権・労働に配慮した社会実現への貢献」「持続可能な社会を実現する地域づくりへの貢献」に取り組んでいくとしている。 新しく何かを始めるというよりも、これまで行ってきた活動を整理し直し、取り組みをより深化させていくことを目指している。 ゼットンのサステナビリティ戦略。 ホームページで誰でも見ることができる。 5つの事例共有を終え、サーキュラーエコノミー・カンファレンスは幕を閉じた。 編集後記 日本では、他の国に比べサーキュラーエコノミーがまだあまり盛り上がっていないと言われるが、今回のカンファレンスは会場が満席になるほど大勢の参加者が集まっており、これからの発展を予感させられた。 事例共有では、多様な業界においての取り組みが紹介されたため、サーキュラーエコノミー実現に向けてできることは業界を問わずあるということを実感した。 同時に、記事の中でも触れたように、企業側だけでなく消費者も含めて、すべての人が自分の行動の「その先」まで想像し続けることが、サーキュラーエコノミーの成功において欠かせない。 消費者側もさらに意識を変えていくことが必要だろう。 今後、サーキュラーエコノミー・ジャパンの活動が広がり、今回事例が共有された企業のような考え方が浸透し、ますます取り組みが進化していくことを期待したい。 【参照サイト】 【参照サイト】 【参照サイト】 【参照サイト】 【参照サイト】 【参照サイト】.

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