いくえみ綾 おすすめ。 男性も楽しめる、広くて深い“いくえみ綾作品”の世界

いくえみ綾氏、新作のアラフォー設定は意図せず「そんなつもりはなかった」 担当の一言で

いくえみ綾 おすすめ

今回は、いくえみ綾のマンガについて。 前回、でいくえみ綾のをご紹介しましたが、ほかにもおすすめ作品がたっくさんありますで、今回は3作品に絞ってご紹介します!(し、絞るの大変だった……) 私はいくえみ作品が中学生の頃から大好きで、1988年刊行の『POPS』とか『彼の手も声も』とか今でも読み返したりしてるんですが、中学生の長女曰く「絵が可愛くない」「話が暗い」とのこと。 ううう……。 そうなんですよ、そうなんですよね。 いくえみ作品は、多分、王道の少女マンガといわれるものとは、ちょっと違うんですよね。 王道の少女マンガ=主人公の女の子がとっても可愛くて(もしくは今はパッとしないけど実はものすごく可愛いとか潜在能力が高い)、性格が天然で一生懸命で、そんな主人公を見守る男の子もかっこよくて、そして2人は恋をして……ってまぁ現実ではありえないけど、少女マンガだからね、夢見とけよ!って話が多いかと思うんですね。 いくえみ作品も初期の頃はわりとそういう感じのフワフワしたお話もあったんですが、最近の作品の主人公はほぼ、必ずしも可愛い・カッコいいわけではなく、わりと性格も優柔不断でダメダメだったり、ちょっとずるかったりするんですよ。 そんでもって、主人公はそんな自分のダメさ加減に「は~~~~なんで自分ってこんなダメなんだろう……」とか落ち込んだりするわけです。 うんうん。 だけど、ラストではそんな主人公にも、ちゃんと「希望」みたいなものが用意されていて、わかりやすいハッピーエンドとは違うかもしれないけれど、ああ主人公これからもがんばって!と思える作品が多くて、だから私はいくえみ綾のつくり出す物語が好きだー!って思います。 あと、ファンタジーの要素があるものも多いですね。 亡くなった人が出てくるお話。 誰か別の人に乗りうつっていたり、影から見守っていたり(ホラーじゃありません)、でもすごくあったかいんですよ。 少女マンガで「死」を扱うと、安っぽいお涙ちょうだいものになってしまうことも多いような気がするんですが、いくえみ作品では死そのものを大げさに扱っているわけではないのに、主人公にどれだけ影響を与える出来事だったのか、っていうのがじわじわと伝わってくるような描き方をするんですよね。 だからこそ泣けてきて、その悲しみを乗り越えた主人公を応援したくなるというか。 ……とまぁうだうだ書きましたが、つまり一言でいうと、いくえみ作品が大好きだ!ということです。 ということで、管理人オススメの3作品をご紹介します。 ネタバレありありですっ。 関連記事: は、主人公ぼんちゃんが自分のコンプレックスと向き合い、それを認めて乗り越えていく物語です。 誰しもね、コンプレックスってあると思うんですよ。 私は顔が長いこと(面長ともいう)と、胸がナイことが若い頃はめっちゃコンプレックスでした。 小学生の頃からガリガリだったので、つくべきところについてないという本当に残念な体型で、ボン・キュッ・ボンな友達がそりゃあうらやましかったです。 でも、学生時代にお付き合いした人が、脚がキレイだからいいんだよ!森高(千里)だってムネはない!というよくわからない理屈で励ましてくれまして、そのときにああそうか、自分は自分以外になれないんだからこれでいいんだ、ナイものはナイんだから仕方ない、と認められるようになりました。 受け入れられたっていうんですかね。 そして、もっといいところに目を向けようと思うようになりました。 おっと。 私のことはどうでもいいから話を戻して。 『カズン』のぼんちゃんも、高校時代までは自分に自信がなかったり、すぐに諦めていたりしたわけですが、茄子川さんやシロとの出会いによって、 自信のない自分 あきらめる自分 人を羨む自分 羨む気持ちすらない自分 進まない自分 ぜんぶ捨てて 「変われる 変われる」 暗示をかける それくらいなら できる そう 「それくらい」 そう思えばいい 「たったそれくらい」 と「自分は変われるんだ」とダイエットを始めるのです。 で!無事にダイエットに成功しまして、やせて可愛くなったところまではよかったんですが……いやまぁ茄子川さんともシロとも色々ありまして、盛大にリバウンドというやつをしてしまうわけです。 あたしの 内を 満たさなきゃ と自分の満たされない気持ちを食べ物で埋めようとしてしまうんですね。 このあたり、女子ならよーくわかるんじゃないでしょうか。 食べることって「ただおなかが空いてるから食べる」ということのほかに、満たされないものを埋めるために食べる、という危うい側面もある気がします。 食べちゃいけないと思うほどに食べたくなって、おなかが空いていないのにどんどん食べてしまう。 ぼんちゃんの場合、シロの彼女のりっちゃんが高校時代よりもずっとキレイになっていたり、イトコのノニちゃんがとびきり可愛い芸能人だったことも大きかったかもしれないですね。 ついつい自分と比べてしまうというか。 で、おいおい、ぼんちゃん大丈夫かよーと読んでるこちらも心配になってしまうんですが、ぼんちゃんはその波にのみこまれてしまう前に、ちゃんと立ち上がります。 磨け さぼったデブ 心も 体も 磨け 磨け がんばれ もいちど 遅いことは ない とりかえしのつかないことは ない ……多分 と、もう一度自分自身と向き合ってがんばる決意をするのです。 少女マンガで、ここまで主人公の内面に向き合う必要あるのか!?って気もしますが、いやいや、これこそがいくえみ綾の真骨頂だよ!ということで、自分のコンプレックスに悩んでいたり、ダイエットって大変!と思う女子たちにぜひ読んでもらいたい作品です。 『トーチソング・エコロジー』(3巻完結) 【ストーリー】 清武迪(きよたけすすむ)はアルバイトをしながら生計を立てている駆け出しの役者。 ある日、アパートの隣に高校の同級生、日下苑(くさかその)が引っ越してくるが、彼女のまわりにはいつも1人の少女がいた。 迪にしか見ることのできない謎の少女の正体とは……? はいくえみ作品の中でも、大人向けのお話です。 (っていうかストーリーが説明しにくい~!) 主人公の迪(通称スー)が、最初のほうはめっちゃ冴えない男子なんですが、それがいかにもいくえみ作品という感じでいい!(だんだん頼もしくなっていくんですよー)そして、苑との再会によって、19のときにバイク事故で亡くなった高校時代の親友、峻との関係が少しずつ明らかになっていきます。 田舎に帰ると言っていたのに、亡くなってしまった事務所の先輩ルミコ。 歌うことを仕事にしていたのに、痙攣性発声障害で歌が歌えなくなってしまう苑。 苑に存在を否定されて、スーの前に出てこなくなってしまう少女。 少女の代わりに、スーの前にあらわれる峻。 霊感をもち、少女の存在に気付きつつ、スーに思いを寄せる売れっ子芸能人の水沢かなえ。 それぞれが色々な葛藤や喪失感の中で、生きる「光」を見出していく物語です。 ひゃー、もうこれは読んでいただくしかない! 私のつたない文章力では、この作品のよさをうまく説明できません~。 苑が歌う歌詞の一部です。 あなたに 心 うばわれる 理由を みつけるのは かんたんなこと あなたに 心 とらわれる ひみつを 説くのは むずかしい ただ あなたの 瞳の奥に 暗い 瞳の あの奥に 私を 見た気が したの あれは 私の内の宇宙 ラストがね、ものすっごくいいのです!!!! スーの息子が言う「あいしてうぜ とうちゃー」の言葉が、峻の存在と重なって、ああああああ……と思いました。 ぜひぜひ読んでみてくださーい。 『愛があればいーのだ』(2巻完結) 【ストーリー】 バラエティ番組のADを務める由輝(よしき)は、ある日、高校時代に心を寄せていたクラスメイトの美津子が「藤谷弥子」として女優になっていたことを知る。 ドラマ部門への突然の異動によって、偶然の再会を果たす由輝と美津子だったが……。 いや~、すみません。 古いマンガを引っ張り出してきちゃいました。 の刊行は1992年。 何年前のマンガだよっ!とツッコまないでくださいいい。 好きなんです、これものすごく好きなんです。 初期の作品なので、今のいくえみ作品とは若干作風が違います。 これはもう切なさ満点。 ほんと、ところどころに切ない雰囲気があって、ものすごく好きなんです。 (しつこい) 由輝と美津子の出会いは高校2年。 放課後、偶然教室で言葉を交わしたことをきっかけに、2人は仲良くなり、毎週日曜日に会うようになります。 「藤井寺(美津子)のことをわかるのは自分だけだ」 そう思っていた由輝に、高校3年の夏、美津子は「タレントの養成学校に通うから転校する」「文化祭の時の名前もない役のことを覚えてくれていて涙がでるくらい嬉しかった」「今までの私を捨てる」と告げるのです。 涙が出そうなのは 僕だ まだ 離れたくないよ 教室の すみっこで 笑ってる 君が好きだった くううううううう。 切ない、切ない、切ない。 でも、美津子の中にもちゃんと由輝の存在はあったんです。 あの人は 私 学生服を着た 私の半身 私をみつけてくれた きれいにしてくれた 友だちでも 恋人でも 他人でもなくて たくさんの制服の中 すごく きれいな瞳 美津子はどうしても女優になりたくて、そのためにプロデューサーとも関係を持って、それが世間にバレてバッシングされるわけですが(繊細な美津子は仕事をしようとすると気分が悪くなってしまい、女優としての仕事ができなくなってしまいます)、この騒動のときに支えになったのが由輝でした。 ラストはハッピーエンドです。 登場人物みんなうまくいって、ああよかったな、とスッキリ思える作品。 一緒に収められている短編もすごく可愛いお話なので、昔のいくえみ作品も読んでみたいな~という方には超おすすめです! あとは、最近の作品だと』もよかったです! これも、主人公が自分と向き合って、自分のイヤなところからも目をそらさずに過ごして、途中辛いこともありますが、ラストはちゃんと幸せになります。 こちらもよろしければぜひ!.

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アラフォー男子が全力でおすすめする「いくえみ綾」14作品!|メガネ丼

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普段から雑誌を読まず、単行本のみでいくえみ作品を楽しんでいる自分だが この作品は自分のPC環境の関係でWEB版を見ることが出来ないため、特に単行本化を楽しみに待っていた。 しかし、読後の感想は正直言って「WEBで読めていたら、コミックスは買わなくても良い作品」だった。 キャラ造形や話の運びの基本はいつもの通りなのだが、何しろ展開が遅い。 連載一回分のページ数がかなり少ないせいもあると思うが、同様のページ数で連載されていた「カズン」と比べても明らかに情報量が少なく 単行本1冊使っても普段の連載の導入部分くらいしか話が進んでいない。 初出がWEBコミックの為なのか、コマ割りが紙媒体の時よりも大きく、書き込みも甘い。 ページをめくってもめくっても話が進まず、作者の持ち味であるたたみかけるような心理描写に欠けるため キャラに愛着を持つ事もできず、次の展開への興味を引かれない。 この内容で次のコミックスが出るまで年単位の時間がかかるとなると、高校生の暴力という題材も相まって 数ヶ月や一年待って追いかけたいと思うほどのテンションを保つことは、自分には出来そうもない。 (そもそも、この連載ペースは、こういった社会問題、時事問題的な側面を持つ題材を扱うには不向きではないだろうか) 単行本読みのみの自分には全く向かない作品だった。 同じ話でも、半分のページ数で話が進んだり、紙雑誌連載のペースでコンスタントに続きを読む事が出来れば 印象も変わってくるかも知れないとは思うのだが。 装丁は良かった。 重たいテーマだけど、 そういう力で押さえつけるような行動が どれだけ傷を負うか、男性は本当の意味で理解してない人が多い気がする。 セリフとか、女性は共感するかも。 白黒ハッキリは出来なくて、加害者であり被害者ってストーリーは良かった。 結局、事件が解決すると別れちゃう感じもリアルだなーって思ったり。 主人公のニーナはまあ勝手だし自分否定されると怒るし冷めてるなあと読みながら苦笑い。 外山くんの事大切に思ってたのは分かるけど、恋してます!って印象はあんま受けなかったかも。 ただ、表情に出さないだけかもだけど 笑 あと思ったのは外山くん女々しい 笑 それくらいニーナは魔性の女なのか "ニーナに振り回された男達"ってタイトルでもいいかも。 皆恋してるし.

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男性も楽しめる、広くて深い“いくえみ綾作品”の世界

いくえみ綾 おすすめ

あくまでも個人的な意見ですが、少女漫画界のカリスマの1人であり、絵を見たら「知ってる!」「読んだことがある!」という人も多いのではないでしょうか? 今回のコラムでは、いくえみ綾さんの代表作から、あまり知られていない作品まで、おすすめの作品を紹介したいと思います。 『潔く柔く』 『』 集英社 由麻は通学電車で痴漢に悩まされている。 同級生のスワは由麻を守るため一緒に通学し、2人は付き合い始めることに。 だが、由麻は毎朝同じ電車に乗る生物教師の梶間が妙に気にかかり…。 (1巻 表紙裏) 講談社漫画賞少女部門の受賞作。 青春時代のみずみずしい恋が描かれた、連作短編集です。 幼なじみを事故で亡くしたカンナを中心に、毎巻主人公が立ち替わる形で物語が描かれます。 1つの事象に対して、登場人物それぞれの視点・心理描写が丁寧に描かれているため、物語に深みがあり、読んでいるとつい感情移入してしまいます。 意識せずとも、ぐっと引き込まれてしまうのです。 それぞれのエピソードは全て繋がっているので、「あ~この話とこの話が繋がるんだ!」と感動を覚えることも多く、私は13巻一気に読んでしまいました。 切なくて泣きたい方におすすめです。 『G線上のあなたと私』 『』 集英社 寿退職の当日に婚約破棄され、フラフラと立ち寄ったCDショップで聞いた『G線上のアリア』。 あの曲を、弾いてみたい。 無職になって通い始めた月曜7時、大人のバイオリン教室。 優雅な御趣味と思いのほか、人間関係もバイオリンも一筋縄ではいかなくて!? (1巻表紙裏) 大人のバイオリン教室に通う、初心者の元OLの也映子、大学生の理人、パート主婦の幸恵の物語。 発表会を機にクラス外でも一緒に練習するようになり、仲良くなった3人。 お茶を飲みながら、婚活・叶わぬ恋・姑問題を語っている姿には、親近感を感じます。 一言で言うならば、大人の習い事漫画です。 いくえみさんの作品は、どちらかと言うと闇を感じる作品が多いのですが、本書は珍しく、明るくて楽しい作品です。 忙しい日常の合間に、自分の好きなことを練習したり、頑張るというのは良いですね。 読んでいると、何か新しいことを始めたくなりますよ。 『私・空・あなた・私』 『』 幻冬舎 14歳の鈴木れもんは、ある日「安達家」に引き取られる。 「安達家」とは、父親の本妻・胡桃と、異母姉妹の林檎、杏が暮らす家。 実は、れもんは父親の浮気でできた子供なのだ。 新しい「家族」の中で、れもんの暮らしは始まる。 (表紙裏) 14歳の女の子の鈴木れもんが、植木職人のイズミに恋する物語。 れもんが、実の父親の本妻である胡桃の家に引き取られるシーンから物語は始まります。 浮気相手の子供が、本妻&異母姉妹と一緒に暮らす。 というと、ありがちな愛憎劇を想像してしまうのですが、ドロドロの描写は全くありません。 ですが、れもんは、家族になりきれない寂しさを感じています。 そして、恋に走ろうとするも、恋した相手は義母に恋している……。 現実ではなかなか有り得ない、いびつな家族の形です。 ですが、傍目から見ると仲の良い家族に見えても、内心ではことってありますよね。 いくえみ作品の中では、暗くもなく、明るくもないという一冊ではないでしょうか。 重いのは苦手だけれど、秋の夕暮れに少し切なくなりたい方に。 『あなたのことはそれほど』 『』 祥伝社 医療事務として働く美都は、飲み会の帰り道に、想って想って想い続けた初恋の人・有島に再会、男女の仲に。 (帯) 底なしのW不倫を描いた一冊。 「2番目に好きな人」と結婚した美都。 美都の夫であり、彼女の携帯をこっそりチェックするのが日課の涼太。 明るくてノリの良いイケメンの有島。 有島の妻であり、洞察力が鋭い麗華。 四者四様の心理描写が巧みに描かれていますが、皆それぞれ闇を抱えており、なかなかに難解です。 理解ができない価値観もあります。 W不倫でドロドロの漫画ですが、悲壮感は全くありません。 登場人物同士の会話も軽妙でテンポが良く、重い気持ちになりません。 でも、その軽妙な会話の中に、数多の伏線や隠喩が張り巡らされているんですよね。 注意を凝らして読んでいると分かるけれど、流し読みしていたら見逃してしまいそうな表現の数々。 それが、いくえみファンを増やし続ける所以だと個人的には思っています。 『プリンシパル』 『』 集英社 東京の学校でハブられ3人目の継父とはうまくいかず、札幌の実父のもとへ引っ越した糸真。 そこで出会ったのは、和央と弦。 2人に近づくとハブられるらしいけど、恋に落ちてしまったら仕方ありませんね。 (表紙裏) 「普通の女子高生」の等身大の姿を描いた一冊。 東京から札幌へ引っ越してきた糸真 しま は、ひょんなことから、和央と弦という男の子と知り合います。 しかし、2人は学校中の人気者であり、女子の間では「ぬけがけ禁止」が暗黙の了解。 2人と一緒にいるところを見られた糸真はテンパり、「あんたたちみたいな人は、つらいことなんてないんでしょう。 あたしもうハブにされたくないもん」と叫びます。 可愛くもなくブサイクでもないキャラクター設定が、妙にリアルなんですよね。 自分の立ち位置をなんとなく理解しつつも、自分の居場所を必死に探す姿に、昔を思い出す方もいるかもしれません。 心を掴んで離さない いくえみ綾 作品 2019年でデビュー40周年のいくえみ綾さん。 40年もの間、最前線を走り続けているその魅力を、ぜひとも漫画で確認してみてくださいね。 【おすすめ記事】 ライター:.

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